原宿教育学園幕張秀英高等学校の女子生徒で黒木智子の2・3年次のクラスメイト。
肩まで伸びて毛先に軽くウェーブのかかった明るい髪に髪留めのアクセサリー(後述)を付けており、上着はブレザーよりもカーディガンを着用していることの方が多い。八重歯も特徴的であり、智子が「キバ子(キバコ(喪129))」という心の中のあだ名を付けている(後述)。脚にはニーソを履いているのも特徴。
身長はクラスの中でも低い方で、田中真子と黒髪の友人との談笑シーン(喪112)や遠足で男女8人グループが集合したシーン(喪125)などで確認できる。
趣味かどうかは明言されていないが真子や黒髪の友人とカラオケで遊んでいる様で、2年次の打ち上げ時に誘いを断った真子が「ごめん次は行くから!」と詫びていた(喪120)ことや、打ち上げ時の埋め合わせで約束通り真子が参加することを「今日はまこっち来るからー」と笑顔で黒髪の友人達に話している様子(喪137)から、定期的に行っていることが窺える。
年頃の女子らしく体重を気にしているが(喪107)、遠足で岡田茜と加藤明日香と三人でお茶しているシーンでは、二人が飲み物で済ませている中、南さん一人だけがステーキあるいはワッフルのようなメニューを食べようとしていた(喪128)。
仲が良い・自分に好意的な人物に対しては積極的に話しかけて明るく振る舞う性格であり、2年次の席替えの際に隣の席になった加藤さんに対してもにこやかに挨拶(会話)をしていた(喪106)。体育の授業がマラソンだった時は、そのコースのほとんどを黒髪の友人とおしゃべりしながら歩いていたにもかかわらず、黒髪の友人に「めっちゃ走ったわー 1キロくらいやせた?」と聞き、楽しそうにはしゃいでいたこともある(喪107)。
その反面、自身が納得いかないことに対しては感情的になって大声を出す傾向が見られ、3年次のクラス替えで仲良しグループから南さん一人だけ別のクラスになった時には「嘘!?」「私一人だけ3-5とかおかしくない!?」などと不満を露わにしたり(喪122)、3年次の遠足で、行動を共にしていた岡田さんから「あんたなんでいんの?」「別に誘ってないんだけど」と疑問を呈された時には「はぁー!?別にあんたなんかについてきてないし!!」と反論するだけでなく「つーかバカじゃない?」などと暴言を吐くこともある(喪128「バラバラ」)。
その他、南さんに気を遣った黒髪の友人から「まこっちいるじゃん」と慰められた時は彼女に対して「まこっちしかいないんだよバカ!!」と心の中で悪態を付く(喪122)・岡田さんとの諍い後に「ばーか」「ばーか」と叫びながら岡田さんと加藤さんの元から走り去る(喪128)・ひとりぼっちになった状況を偶然会った仲良しグループに目撃された時は強がりを言って誘いを断る(喪129)・花火の打ち上げ開始前は混雑していた状況に対して不満そうな表情で「ねえー まこっちー帰らない?」と真子に訴えていたものの、いざ打ち上げが開始されると一転して笑顔で花火を見つめる(喪130(下))などの子供っぽい一面や、前述通り一方的に別れた形となった加藤さんからLINEメッセージを通して再度誘われた時には「私なんかみんなどうでもいいんだよ!」と叫んだ(喪130(上))様に、思い込みが激しい(被害妄想)一面も持ち合わせている。
一方、田村ゆり(詳細は後述)や智子など自分が気に食わない(と思われる)人物に対してはよろしくない態度を取っており、智子に対してはゆりや真子と一緒に歩いていて学校の階段につまづいて転んだ智子の後ろから黒髪の友人と一緒にやって来た時に、通り過ぎざまに「うける」と笑いながら発言していた(喪117「知らない顔」。なお、これを聞いた智子は「うっせーキバ子… 歯 矯正すんぞ」と小声で発言している)。また、(陰では)悪口しか言わない人物で、加藤さんも内心ではうっとおしく感じているんじゃないかと指摘されてしまうほどのものだったことが岡田さんの発言から窺える(喪128「バラバラ」)。
2年次に真子が智子と友人になろうとして女子トイレの個室に一緒に入った時の真子のモノローグから、南さんが智子の悪口を言う様な人物であることが示唆されていた(喪99)が、その後根元陽菜に智子が転んだ時の様子を馬鹿にするように笑いながら話しており(単行本12巻おまけ)、3年次の遠足でも岡田さんや加藤さんに「調子乗ってる」「キモかった」などと智子の悪口を言っていた(喪128「バラバラ」)ことから、2年次より悪感情を抱いているもしくは見下していることがわかる。また、根元さんが智子の悪口に乗らず、馬鹿にするつもりでものまねをしたわけじゃないと言われたことで彼女に対して「うわぁ…なんかノリ悪……」という印象を抱いた(単行本12巻おまけ)。この件との因果関係は明らかにされていないが快く思っていなかったらしく、3年次の遠足で二人に対して智子に続ける形で「オタ(ク)」「高校デビュー」などとまるで見下した様な悪口を言っていた(喪128「バラバラ」)。
前述した例からも、第三者に対して人の悪口を言う時は同意を求める様に伝えることで、第三者が自分と一緒になって悪口を言うように仕向けている節があるが、この場合の第三者に該当する根元さん・岡田さん・加藤さんの3名はいずれも同意しなかったため、予想が外れて驚いているかの様な描写が見られる。なお、喪132の智子・田村ゆりへの反応から、自分が人の悪口を言っているという自覚はさすがにあるようで、むしろ人間関係に人の悪口を一緒に言い合える点を求めている可能性がある。
南さんは、トレードマークとも言える髪留めのアクセサリーを複数所持している。2020年7月(18巻発売)現在、判明している種類および登場回は以下の通り。
形状 | 登場回 |
---|---|
三角形 | 喪99および、下記を除く全ての登場回(具体的な話数は下記「登場回」の項目を参照) |
ハート型 | 喪119・120(打ち上げ回)・特別編10・喪199(誕生日) |
ネズミー仕様 | 喪125・128・129・130(上)・130(下)・131(遠足回) |
星型(七夕仕様) | 喪162 |
棒状(通常のヘアピン?) | 18巻特装版 もしモテないしキバ子グループに入ってたら |
小さなハートの集合(文化祭仕様)・リボン | 喪217(後編) |
上記から普段は三角形を、特別なイベント時はそれ以外のものを装着していることから髪留めのアクセサリーに対するこだわりが窺える。 逆に18巻特装版では髪留め以外にリボンをしており、全体のバランスをとるためか髪留めは簡素なものとなっている。
2年次ではクラスメイトである田中真子と親しく接しており「まこっち」とあだ名で呼んでいるが、真子の親友であるゆりとは交流がなかった。南さんはゆり抜きで真子と一緒に過ごすために、ゆりと一緒に修学旅行の班を組むはずだった真子を自分の班に誘い1)、断りきれなかった真子が約束を反故にした結果2人が仲違いしてしまい、結果的にゆりを孤立させた(喪69。なお、ゆりは後に智子と同じ修学旅行4班のメンバーとなり、真子との関係も修学旅行中に修復された)・ゆりが風邪で学校を休んだ際に真子を昼食に誘う(喪99)・2年4組の打ち上げの席替えでゆりの隣の席となるが、ゆりとは一言も口をきかず、わざわざ後ろの席に座る真子と会話(この時、意図的かどうかは不明だが修学旅行の時の話題を出し、中でも三日目の自由行動のくだりでは「まこっち裏切るんだもんー」とまで言っていた)をしていたことでゆりを再度孤立させる(喪120)など、まるでゆりに対して何らかの感情を抱いているかの様な行動を取っていた。
まこっち以外では美馬サチ(後述)と一緒にいるシーンが圧倒的に多く(喪99、107、112、117、120)、ノリ・マキ(後述)と一緒のシーンはほとんど見られない(喪162の2年時回想で、一緒に短冊を吊るしているシーンがある)。
3年次は真子と引き続きクラスメイトとなるが、その他の友人達とは別々のクラスになった。真子に対しても、作中で確認できる限りでは後述する遠足時までは2年次の時の様な交流は見られなくなっている。代わりに真子と同様、3年次に引き続きクラスメイトとなった加藤さんに対して、新学期初日に岡田さんに挨拶していた加藤さんを見かけた瞬間、直前まで黒髪の友人に見せていた態度(前述)を変えてまで2人に声をかけており(喪122)、その後も遠足の買い物に誘う(喪124)など加藤さん(もしくは二人)との距離を急速に縮めようとしている描写・自分の周りをきょろきょろ窺う様な描写が散見される様になった。
ただし、二人から一歩離れて付いてきている(喪122・124・125)・遠足の買い物を加藤さんから断られそうになった時に岡田さんの様子を見ている(喪124)・遠足で男女に別れてしまった時に男子グループにいたものの、男子から存在をスルーされてしまい、あわてて追いついた加藤さんから「あれ?南さんも来るの?」と言われてしまった(喪125)などの描写から、まだ2人の輪の中に入りきれていない状況であることが示唆されていたが、岡田さんの疑問(前述)に対して感情的になってしまった南さんが「はぁー!?別にあんたなんかについてきてないし!!」と大声で言い返し、根元さんと喧嘩している状況を「こんな所で空気悪くしてイライラしてさー!!」と馬鹿にするなど、岡田さんに対しては本心から親しくしようとしていたわけじゃないことが窺え、すぐさま二人の元から飛び出したことで(喪128「バラバラ」)、自分の置かれた状況を理解していた節がある。その直後、泣きべそをかきながら一人で園内を歩いていた時に2年次の友人の三人と出会い、一人でいるのを気付かれて一緒に回ることを提案されるも、前述した通り強がりからその誘いを断ってしまう(喪129)。
そして、南さんが一人ぼっちでいることに気付き(喪128「バラバラ」)、友人達の誘いを断っていた様子も見ていた真子が智子達のグループから離れ、南さんと行動を共にするようになる(喪129)。その後の二人の行動の様子は噴水に座っていたことおよび、夜に行われた花火の打ち上げを観ていたこと以外は描かれていないが、遠足終了時点呼の集合場所に現れなかったことは判明している(喪130(上))。南さんは真子に対して、加藤さんとの再合流を優しく諭された時に「やだ!」と断ったり花火の打ち上げ前に帰ろうと訴えていたシーンこそあったが、2年次と同様に「まこっち」とあだ名で呼んでいたことにより、交流自体は途絶えていなかったことが窺える。
球技大会でソフトボールに参加し、ピッチャーに選抜される(喪150)。試合途中でサイン通りにボール球を投げない理由で降板させられる。以降しばらく「外野は捨てて」と言われた右翼手を務めて、打者としての評価もあまり芳しくない模様(15巻おまけ)。しかし最後はなんとか復帰登板を果たし、野球にうるさい小宮山さんが念入りに作戦を練った準決勝でピッチャーとして出場し、ソフトボール上級者の佐々木風夏と投げ合う。点差が開かない末に風夏に逆転ホームランを撃たれてクラス敗退、試合後は落胆な表情を見せている(喪154)。
遠足以来、岡田さんのいるリア充グループでの居場所を失う、旧友の真子は過去自分が敵に回したゆり・智子とつるんでいて絡みにくい、3-4にサチ達を会いに行きすぎると逆にバカにされるなどと理由で孤立気味になる(喪132)。そんな状況の中で、自尊心的にも一人飯を避けようとする南さんは週単位のローテーション形式で毎日昼飯相手を選出する。ところが、 このローテーションで水曜日に一緒に昼飯することになる三家さんが2学期に入ると、わざわざ南さんに手料理を用意してきて、その非常に不味い手料理を耐えられない南さんは、仕方なく三家さんを諦めて、かつてぼっち陰キャとして見下ろした二木四季を昼飯相手にする。独特かつ傍若無人なライフスタイルをする二木さんに惹かれて、ゲーセンにまでついていって、二木さんが作った非公認部活「原幕音ゲー部」の活動を見学するようになる(喪187)。
二木さんとの付き合いが深まるにつれて、南さんの自分たちより二木さんを優先する傾向に気づいた美馬サチは突如ゲーセンに現れて、南さんを強引に自分のグループへ連れ戻す。久しぶりにス●バで集まった南・サチ・ノリ・マキの4人は、いつものように他人の陰口で盛り上がろうとするが、南さんは乗り気がなく、矛先となった二木さんとその友人をひたすらフォローする。それを聞いてイラついたサチは、南さんの失言をダシに、今までうわべの友情だけを維持したグループメンバーの不仲を公開化させる。グループはすぐさま崩壊した(喪188)。翌日、南さんはサチが前日の事件でぼっちになったことを聞いて、最初は根にもってサチに仕返ししようとしたが(喪190)、最終的に仲直りを選択して、サチと友人関係を続けることになる(喪191)。以降二人は誕生日会を開いたり(喪199(中編))、サチクラスの出し物をこっそり遊んだり(喪203)、よく一緒に行動する。
二木さんに頼まれて、3-5の出し物映画の撮影役を担当して、ついでに岡田さんと和解した(喪210(中編))。この時期度々サチと共にノリマキに遭遇して、険悪な気分になる。南さんは誰の敵も味方もならず、元友人同士の争いを辟易している。
喪69(言及のみ) 喪99 喪106 喪107 喪112 喪117 喪119 喪120 喪122 12巻おまけ 喪124 喪125 喪128 喪129 喪130(上) 喪130(下) 喪131 喪132 喪134 喪135 喪136 喪137 喪144 喪145 喪150 15巻おまけ(名前のみ) 喪154 喪156 喪157 喪159 喪162(回想) 喪163 特別編10 喪172(回想) 喪184(前編) 喪184(後編)(扉絵) 喪185 喪186(後編)(ゆりの回想) 喪187 喪188 特別編13 喪189 喪190 喪191 喪192(後編)(サチの回想) 20巻おまけ(1年次) 喪194 喪195 喪199(前編) 喪199(中編) 喪200(前編)(扉絵) 喪200(後編) 喪203 喪205(サチの想像) 喪210(前編) 喪210(中編) 喪210(後編) 23巻おまけ 喪213(前編) 喪213(中編)(サチの回想) 喪213(後編)(真子の想像) 特別編21(1年次) 2) 喪214(前編)(電話の声) 喪214(中編) 喪214(後編) 特別編173) 喪217(中編) 喪217(後編) 喪220(前編)(扉絵) 喪220(中編) 喪220(後編)(言及のみ) 喪222(前編) 喪222(後編) 喪223(サチの想像) 喪224(後編) 喪226(中編) 喪227 喪228 喪230(中編) 喪231 喪232(前編) 喪232(後編) 喪234(前編) 喪234(後編)
12巻のカバー裏に登場。
13巻のカバー裏、表紙裏に登場。
15巻のカバー裏に登場。
私の友達がモテないのはどう考えてもお前らが悪い。のガンガンJOKER創刊10周年特別企画「リバイバル作品リレー」にて中学生の頃の姿が描かれている。
18巻特装版 もしモテないしキバ子グループに入ってたら(もこっちが1年時にキバ子グループに属していたらというifストーリー)
20巻のカバー表と裏の両方に登場。
美馬サチ・ノリ・マキの3人が固定的な友人であるらしい(研究ノートも参照)。その一方、孤立を恐れ、それ以上に他人から孤立していると思われることを恐れているようで、表面的な友人を増やすことに熱心であるが、その際にも相手を格付けし、その人と親しくする自分が他人からどう見られるかを常に気にしつつ選ぶ傾向が見受けられる(例えば喪156「出禁」)。3年次の新学期初日のセリフ(喪122)他から、1年に引き続き2年次にも同じクラスになった田中真子を「まこっち」と呼んで親しみ、その傾向は3年次から顕著となるが、それも上記3人に5組で孤立していないように見せかける目的からのようであり、実際には頻繁に3人のいる4組に避難している(喪156「出禁」)4)。また、昼食時は真子が田村ゆりと一緒で構ってもらえない為にサチ達に頼らざるをえないものの、それも頻繁だと5組に居場所がないと思われるからといった理由から(喪132)、昼食の相手として「(他人から見て一緒にいても)レベル的にはOK」な三家さんに接近している(喪145「狭間」)。なお、真子とは中学が別なので(トモモテ「普遍性」5))知り合ったのは原幕入学後であろう。
前述通り「キバ子」は元々智子が付けたあだ名だったが、インターネット上の一部のファンからも「キバ子」と呼ばれることが多くなっている。
修学旅行において、女子は各班4から5人の全5班であったと考えられるが、南班で判明しているのは南さん本人と真子のみである。班分けでは3人班は認められなかったようなので真子を誘う時点で3人はいるものの1人足りていなかった状態であり、真子が加わって初めて1班を作れたものと考えられる(仮に5人班だとすると4人班が原則の条件下であえて真子を誘うことは南さんのゆりに対する並々ならぬ敵愾心(後述)からあり得るものの、真子は一緒の班になる約束のゆりを捨てて既に4人で足りている南班に加わったことになって、それはちょっと考えにくいので、南班は4人班だったとしか考えられない)。その場合の残りの2人であるが、南さんが友人と自認するサチ・ノリ・マキの中の2人が想定され、その場合、サチ(仮)は4組所属が確認できる上に南さんと一緒の描写も多いので彼女が一員である蓋然性は高いものの、ノリ(仮)とマキは4組所属が確認できない上にクラスの人数的にも別クラスだと考えられるので(以上の班分けや4組所属女子に関する詳細は2年4組の研究ノートや下記サチ・ノリ・マキについて参照)、残り1枠は恐らく三家さんとつぐちゃん以外の委員長グループからの合流だと思われる6)。
ところで、もし南さんが自分の班に真子を誘っていなければ、修学旅行4班は智子以外は別のメンバー構成になっていた可能性があり、智子とゆり、吉田さん、あるいはうっちーとの交遊は生まれなかったルートも有りえる。南さんの行動は、その後の物語の流れを作ったきっかけになったと考えられる。ある意味、わたモテの隠れたキーマンである。
3年次のクラス替えの結果に不満を感じていた南さんは「それにまこっちは あいつと仲いいし…!」と心の中で思っており(喪122)、作中で真子と関係する「特定の人物」に対する心情が初めて描かれたが、普段の態度から「あいつ」がゆりを指すことは明らかである。例えば、上記修学旅行の班分けでゆりが必ず組む筈の真子をわざわざ自班に取り込んでゆりを孤立させたり(喪69)、2年終業の打ち上げで隣なのにゆりは存在していないかのように無視しただけでなく後ろの(ゆりが最も親しい)真子にしきりに話しかけたり(喪120)とである。一方ゆりも南さんを嫌っており、智子の「キバ子」という罵声に溜飲を下げ(喪117「知らない顔」)、南さんの欠席を期待したり(喪156「ぬかよろこび」)とであり、あえて「私は仲良くないから」と明言し(喪129)、名前ではなく「これ」呼ばわりすることすらあった(喪136)。なお、真子によればゆりは滅多に他人に同意しないのに、智子の自分に理不尽な仕打ちをした相手を安易に許す事を許さない的な意見には即座に同意しており、南・ゆり間のこうした関係は南さんの方に一方的な原因があるようであり、南さんもその会話を漏れ聞いて「無理だ」と関係修復を諦めていて加害意識を自覚しているようである(喪132)。また、2人は同じ中学で(喪191)、中学2年生以前にそうした関係であったことを窺わせる描写もある(トモモテ「普遍性」7))。
3年2学期になり南さんが二木さんと昼食に取る姿を見てゆりは真子にいいの?と問いかけているが、了承済みのようで二人の姿を見ながら「ふーん…」と相槌を打っている。
南さんの回想シーンより、ゆりと南さんは中学生の時既に世間話をする程の交流があった。原幕に入学してからもそれは続き1年生の時はゆり、真子、サチを含め付き合いがあった(南さん談「中学一緒だったから間違って(グループに)入れちゃった」)。その年のクリスマス会でゆりがいつの間にか途中で帰ってしまい、今までの経緯を含め南さんはゆりの自分勝手(マイペース)な対応を嫌がっていた。
しかし二木さんのマイペースな行動を見て当時の事を思い出しつつも『昔嫌いだったなー』と当時とは異なる感情を抱いてる事に気付いていた。とはいえ後日サチが「田村さんなら(つるんでも)まあいいか」の発言に対しては「いや私が嫌なんだけど」と返答をしていた。
南さんが友人と認識しているサチ・ノリ・マキの3人であるが、喪156「出禁」で黒髪セミロング(運動時には2つに結う)と黒髪ショートの女子に「サチー」「ノリー」と呼び掛けているのでこの2人がサチとノリであると分かるが、どちらがどちらかは未明で、マキを作中から特定できるような明らかな描写もない。但しサチとノリだと、南さんと一緒の場面が古くかつ多いのはセミの方であり(ショートは3年になってから登場)、言及されるのもサチの方が多いので、速断はできないものの、この描写と言及の頻度からセミがサチでショートがノリである可能性と、しかもノリ(とマキ)は2年次には別のクラスだった可能性が考えられる。因みにサチ(仮)は喪107・112・117・120・122・129・134・137・145・150・156に登場し8)、ノリ(仮)の方は喪129・134・137・150・156である(喪156現在)。なお、マキは喪129・134に登場するベタなしロングの可能性が出てくる(彼女も3年になってからの描写である)。⇒喪163でサチとノリが、特別編10でマキが確定した。以降は美馬サチ・ノリ・マキのそれぞれの記事を参照。
喪199(中編)において美馬サチの「明日小陽ちゃんの誕生日だけどどうしよう?」というモノローグがあり、その翌日南小陽の誕生日を祝っている。
喪199(前編)の宮崎さんの「昨日 本郷の文化祭行ったんでしょ?」という発言と喪197の本郷文化祭の招待チケットの日付「9月25日」から、喪199(前編)は「9月26日」の出来事と推測される。
喪199(前編)扉絵の「文化祭(まで)28日」という窓ガラスの掲示が喪199(後編)の最後では「文化祭まで27日」となってる事から喪199(後編)は「9月27日」の出来事と推測される。
喪199の前編から後編までのエピソードが時系列順であるとする根拠は今のところないが、仮に時系列順とすると南小陽の誕生日は9月27日である。
「南小陽論」として参考になる頁を、蒐集しておく。もちろんここに集めた論が「唯一の正解」というわけではない。