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美馬サチ
基本情報
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本名 | 美馬(みま) |
あだ名 | サチ さち さっちゃん |
英語表記 | |
初登場 | 喪99 |
肩書き | 高校生 |
家族 | 不明 |
所属 | 原宿教育学園幕張秀英高等学校 2年4組 3年4組 |
名前の由来 | 美馬学 |
概要
原宿教育学園幕張秀英高等学校の女子生徒で黒木智子の2年次のクラスメイト。喪122にて名前(下記「研究ノート」の項目も参照)が判明し、その後喪163にて本人であることが確定した。また、喪191にて名字が判明した。
特徴
髪型は黒髪(単行本20巻表紙)のセミロングだが、体育の授業ではツインテールにする場合がある(喪107)。また、1年次のみ黒髪のショートカット(喪191扉絵など)にしていた。
本作品に登場するモブキャラクターのように、登場後しばらくの間は目のみ描かれていなかったことも特徴として挙げられるが、3年次に南さんを追ってゲームセンターへ現れた際に初めて目が描かれた(喪188)。常に黒く濁っているいわゆる悪人面のような目をしている。南小陽に「お面みたいな顔」と評される(喪191)。
真子にクイズゲームの助っ人として連れてこられた際に申告した得意ジャンルは「ゴシップ(整形)」「SNS」の二つ(喪214(後編))。作中では得意ジャンルを反映したような行動がしばしば見受けられる。自らと関わる機会がない佐々木風夏や成田美保などの同学年の女子生徒に関しては、過去に聞いた異性絡みの噂話をベースにして人となりを判断・認識している。ただし、噂話がないうっちーに関しては2年間クラスメイトであるという印象しか出てこなかった(単行本23巻おまけ「喪210おまけ1」)。女子生徒との対人関係では外見、特に顔を重視している面があり、入学式では初対面だった南さん・ゆり・真子の顔を見て品定めしていた(後述)。自身の顔立ちには自信を持っているふしがあり、南さんとお互いに面と向かって悪口を言い合った際に「顔も整ってるのは私だよ」と言ったことがある(喪191)。SNSは友人と連絡を取り合う手段としてラインを活用しており、「スマートフォンを眺めている自身の顔1)」をアイコンに設定している(喪210(前編)「目的地」)。とある昼食時に不在だった南さんについて「約束してないし別によくない」と言っておきながら昼食中にスマホをチェックし、同行しなかったマキに南さんが教室に来たかどうかを確認する(この行為を眺めていたノリは内心で「ださ」と思い、馬鹿にしていた)一幕もあった(喪188)。
男子生徒の中ではオタクと認識されている面々を嫌っており、本人たちに面と向かって「そのキモい奴ら」と呼んでいる(喪188)。特に2年次のクラスメイトだった柿沼くんに対しては激しい嫌悪感を抱いているようで、自分たちへの陰口について激しく抗議された際も基本的に無視しており、内心では強い言葉で罵倒しつつ全く相手にしなかった(喪210(中編)「お祭りさわぎ」・単行本23巻おまけ「喪210おまけ2」)。友人が彼らと関わりを持つこともサチの中では許されないようで、南さんに対して自分たちを取るかオタクたちを取るかの択一を迫ったり(喪188)、南さんがオタクたちを一番馬鹿にしていたと前置きしつつ「あんなのと仲良くするとか自分を下げすぎじゃない」と問いかけたり(喪189)、交友関係を継続させる条件のひとつとして「あとオタクとも絶対つるまないよ」と宣言したこともある(喪191)。
陰キャのことを「陰」という独特な表現で呼んでおり(単行本23巻おまけ「喪210おまけ2」・特別編21 2) )、彼らが調子に乗って自滅するさまを眺めて楽しむという悪趣味な一面を持っている。
趣味は明らかにされていないが、自宅で机の上に置かれていたタブレット端末用とおぼしきペン型デバイスを手にしているシーンがある(喪214(前編))。
高校卒業後の進路については言及されていないが、3年次に南さん・ノリ・マキと勉強会を行っている(行おうとしている)とおぼしきシーン(喪187・188)や、ゲームセンターで遊んでいた吉田茉咲たちを外から見掛けた際に「受験関係ないんでしょ いいよねー」と当てつけるように嫌味を言っていたことから(喪188)、大学への進学を希望しているものと思われる。
高校1年次の美馬サチ
原幕へ入学。所属クラスは明らかにされていない。南小陽・田村ゆり・田中真子・大隣凪・楓とクラスメイトになる。入学式では隣に座っている南さんを見ながら「ぱっと見 こいつは陰(前述)ではなさそう」と品定めし、出席番号で隣になることが多いので友人になっておこうかなと考えていた。その後、南さんが真子と会話している時に真子・ゆりに対しても「……まあ 二人とも顔は及第点かな……」と品定めしている(特別編21)。
入学式からほどなく4人グループで行動するようになるが、グループの中では性格的に気が合う南さんと行動を共にするようにもなる(ただし、面白い人物であると認識しながらもけして心を許したわけではなく、真子・ゆりよりも明らかに調子に乗っていると判断しており、いつか騙してブサイクな男子をあてがいたいと思っている(特別編21))。南さんの会話の内容については既にこの時点で「つまんない話題……」と心の中で駄目出ししていたが(特別編21)、人身事故の被害者3)を話題に出して面白がっていた時はさすがにその姿勢を疑問視していた(単行本20巻おまけ「1年の時 小陽ちゃんとの思い出」)。ただ、この件に関してはサチも自宅で見たニュースで知った際に事故のいきさつから被害者を「すごいバカ……」だと感じていたこともあり、南さんと二人で下校時に前述の話題について自分から切り出し、被害者について言いたい放題の悪口で盛り上がっていた(単行本20巻おまけ「1年の時 小陽ちゃんとの思い出」)。
蛍輝祭では出し物の縁日(射的・輪投げ・スーパーボールすくいなど)に法被を着用して参加しており、南さんと一緒にメガホンを使って呼び込みしていた様子をゆりが回想していた(喪186(後編))。また、本人は他校生とおぼしき男子生徒二人組から南さんと一緒にナンパされたことを後に回想している(喪192(後編)「見える景色」)。
この当時、サチたちの4人グループと凪さん・楓さんなどの他グループとはお互いに交流がなかったようで、3年次の夏合宿では凪さんが当時の様子を回想しながら「グループ違って話す機会なかったよね」とゆりに尋ねており、彼女も「ああ うん…」と同意していた(喪172)。
高校2年次の美馬サチ
2年生に進級し、所属する4組では前述の5名とは引き続き、智子とは初めてクラスメイトとなる。1年次でグループを組んでいたメンバーでは主に南さんと行動を共にする機会が多くなり、真子を含めた3人で会話すること(後述)もあるが、作中でわかる限りではゆりとの絡みが全く見られなくなった。彼女と折り合いが悪い4)南さんの影響もあってか、関係性が変化した可能性がある。凪さんはこの時のサチについて、会話の機会があまりなく「南ちゃんグループの子」というイメージを抱いていた、と後に振り返っている(喪188)。
サチが南さん共々初登場となった、ゆりが体調不良のために欠席した日では真子や南さんと昼食を共にしていたと思われ、トイレへ向かった真子の行方を探そうとしていた南さんとともにトイレへ行き、二人で真子が教室を出たきっかけとなった智子の陰口を叩いていたと思われる。その後、トイレから出てくるシーンで姿を見せた(喪99)。
体育の授業(マラソン)では南さんと共にぺちゃくちゃおしゃべりしながらだらだら走っていた。ゴールでは全力疾走し息を切らしていた智子と根元陽菜の傍らで「めっちゃ走ったわー 1キロくらいやせた?」とのたまう南さんへ「ほとんど歩いてたじゃん」と笑顔でツッコミながら二人ではしゃいでいた(喪107)。なお、体育の授業のためか髪型をツインテールにしていた。
クラスの友チョコイベントでは友チョコを配り終えた真子・南さんと教室で会話していた(喪112)。ゆりの説明によれば、前日に調理室で真子・南さんと共に友チョコを作っていたようである。なお、この時のゆりはかつて同じグループだったはずのサチと南さんを名字で呼ばずに一括して「クラスの人」と呼称していた(喪112)。クラスメイトとの関わりが薄い智子に気を遣った・単にめんどくさかっただけの可能性もあるが、ゆりの二人に対する心情からこのような言い方をした可能性もある。
2年生の終盤では廊下を移動中に階段で躓き、豪快にころんでしまった智子を目撃した南さんと共に笑っていた(喪117「知らない顔」)。この時智子は「ウケる」と言った南さんに対しては「うっせー キバ子…」と怒りをあらわにしていたが、なぜか共に笑っていたはずのサチに対しては何の反応も示さなかった。
クラス最後の打ち上げイベントでは真子と南さんと二次会のカラオケ店へ移動しようとしていたが(喪120)、ゆりがひとりで帰宅しようとしているのに気付いた真子に帰られてしまう5)。その後、二次会ではお菓子を口にしながら南さんと二人で選曲していた(単行本12巻カバー裏「現実」)。
高校3年次の美馬サチ
3年生に進級し、所属する4組ではノリ・マキ6)・雌猫の間グループの6名・楠夏帆と引き続きクラスメイトとなる。南さんを始めとする1年次グループメンバーとはこのタイミングでクラスが分かれてしまうが、自分のクラスに馴染めずサチたちに依存している南さんが4組へしばしば訪れる(押しかける)という形で彼女との関係性が続くこととなった。
喪122での3年生の新クラス発表で南さんの友人グループの名前がサチ・ノリ・マキと判明。3人共に3年4組所属となり、1人だけ3年5組所属となった南さんに「まこっちいるじゃん」「お弁当とかうちらのとこ来なよ」と言い放った。
喪129ではネズミーランドの遠足でノリ・マキとの3人で回っていた際、1人になった南さんを見つけて3人の内誰かが「小陽ちゃん」と声を掛け、強がる南さんに3人の内誰かが「ついて来てもいいよ」と誘うが、ノリにファストパスが切れることを指摘されると「じゃあねー」とすぐに別れてしまった。その光景は真子・ゆり・内笑美莉に見られている。
喪132では南さんは教室で昼食を取るのを諦めてサチの所に行くと言及している。
喪134では南さん・ノリ・マキと学食に行っている。
喪137では上記の打ち上げでの埋め合わせで真子が遊びに来ることを南さんからノリとともに聞いており、喜んでいる。
喪145では下駄箱で南さんと会っているほか、三家さんのお弁当を食べた南さんが吐くに吐けず、早くサチ・ノリ・マキに文句を言いたいと考えている。
喪150では球技大会で、ノリとともに小宮山琴美の文句を言っている南さんと話している。
喪156では休み時間に3年4組へ遊びに来ると携帯電話で連絡をしてきた南さんを、ノリとともに来る前はバカにしながらも受け入れている。この時名前を呼ばれたことでサチとノリのどちらかであることが判明した。
喪162ではゆりの回想で、2年生時に真子・南さん・ノリとともに七夕の短冊をつるしている(喪55のイベント)。
喪163では日本史Aの教科書を忘れ、ノリから「次 川越だから超うるさいよ」と指摘されたため、南さんへ借りに行った。3年5組の教室でぼっちになっている南さんを見て、過去に学食にて1人で食事している智子(喪97のシーンと思われる)をバカにしてサチの肩を叩く南さんや、教室の自席にて1人で音楽を聴いているゆりをバカにしてサチやマキに悪口を言う南さんを思い出し、「今は小陽ちゃんがぼっちだね」とついでにからかいに行こうとするが、南さんの無邪気さに押されてしまう。南さんも教科書を持っていなかったため、南さんが鈴木くんに借りてサチに渡し、「クラスの男子に顔きくからさー」と自慢したため、「小陽ちゃんってこういうウザいところあるから憎めなくないんだよなー」と無邪気さも帳消しになった。この時南さんには「さち」と呼ばれているが、サチであることが確定した。
特別編10では、南さんから言い出した勉強会のため、時間通りにファミリーレストランへ到着するも真子・南さん・ノリは遅刻しており、さらにマキが夏休み中に彼氏を作り、SNSにツーショット写真を載せてのろけていたため、内心で彼女たちを罵りまくっていた。ようやく真子が到着するとマキの彼氏の悪口を言わせようと誘導するが、真子は乗ってこないため面白くない。さらに南さんが到着しマキの彼氏を笑っていたため、「真子と芸人の誰かに似ているという話をしていた」といって誘導して無事に南さんから悪口を引き出し、簡単に悪口を言う南さんを面白がっている。このことから、自分の手を汚さず、人に悪口を言わせることを楽しむ性格であることがわかった。
登場回
喪99 喪107 喪112 喪117 喪120 喪122 喪129 喪132(言及のみ) 喪134 喪137 喪145 喪150 喪156 喪162(回想) 喪163 特別編10 喪172(回想) 喪184(前編)(南さんの想像) 喪184(後編)(扉絵) 喪186(後編)(ゆりの回想) 喪187 喪188 特別編13 喪189 喪190 喪191 喪192(後編) 20巻おまけ(1年次) 喪194 喪199(中編) 喪200(前編)(扉絵) 喪200(後編) 喪203 喪204(後編) 喪205 喪210(前編) 喪210(中編) 喪210(後編) 23巻おまけ 喪213(前編) 喪213(中編) 喪213(後編)(真子の想像) 特別編21(1年次) 7) 喪214(前編) 喪214(中編) 喪214(後編) 特別編178) 喪217(前編) 喪217(中編) 喪217(後編) 喪218 喪219(ラインのメッセージ) 喪220(前編) 喪220(中編) 喪220(後編) 喪222(前編) 喪222(中編) 喪222(後編) 喪223 喪224(後編) 喪226(中編) 喪228 喪230(中編) 喪230(後編) 喪231 喪232(前編) 喪232(後編) 喪234(前編) 喪234(後編)
本編外での登場
単行本12巻のカバー裏に登場。2年4組の打ち上げイベント(二次会のカラオケ)で、お菓子を口にしながら南さんと二人で選曲していた(「現実」)。
単行本18巻の表紙 裏に登場。私服姿(特別編10「それぞれの夏休み」)であいさつしている。
単行本18巻特装版小冊子の描き下ろし特別編「もしモテないしキバ子グループに入ってたら」に登場。南さん・真子・ゆり・智子とグループを組む様子が描かれている。
単行本20巻のカバー表(表紙)および表紙 裏に登場。前者は初表紙。腕組みをしながら立っており、向かって右後ろにいるノリから耳打ちされている。目は描かれていない。後者は傘を手にしながら微笑んでおり、こちらは目も描かれている。口元をマフラーで温めている顔アップのイラスト付き。
単行本20巻特装版小冊子の描き下ろし特別編「キバ子グループに入ってその後」に登場。「もしモテないしキバ子グループに入ってたら」の続編で、サチと智子の交流や二人がそれぞれ別のグループ9)へ移った様子が描かれている。
補足
本作品の連載10周年を記念して2021年6月3日~7月1日まで開催されたキャラクター人気コンテストでは6,131ポイントを獲得し第5位となった。また、ベストコンビランキングでも黒木智貴とのコンビで2,383ポイントを獲得し第10位に、南さんとのコンビで5,840ポイントを獲得し第4位となったことで、単独・コンビの両方でランキング入りを果たした(単行本20巻特装版小冊子)。
前述したベストコンビランキングで第4位だった南さんとサチについて、作画担当は「結果を見て4位の二人は半年前なら絶対入らないコンビだと思いました」という感想をコメントしており(単行本20巻特装版小冊子)、当初は名無し・目無しの女子生徒として登場したサチが、ここ最近の連載で明らかになったパーソナリティや描かれた目(表情)が読者へ強烈な印象を残し、そこから人気の獲得へ繋がっていったことが窺えるエピソードである。
研究ノート
ゆりとの関係について
物語への登場以降、3年の夏休み時点(特別編10)までゆりとの交流は一切ないが、1年生時には同じクラスの同じグループに所属していたことが明かされている。一方で真子との仲は続いている。おそらくは南さんとゆりの仲が決裂したのに合わせて、サチとゆりの仲も決裂したものと思われる。南小陽の研究ノートも参照。
南さんと仲直りした際に二木四季の同伴を拒否していたが、田村ゆりについては「(つるんでも)まあいいか」と発言していた(喪191)。ゆりについては特に嫌ってないようだ。
特別編13で智子が電車に乗った後、ゆりと背合わせの状態で反対側の椅子に座っていた。ゆりと共にホームに残ったのをみると同じ方面の電車を利用するのかもしれない。
目が描かれていないことについて
サチ・ノリ・マキの3人は、名前が付けられて描写も多くなっているにも関わらず、他の多くのモブキャラクターのように、目は描かれておらず、またほぼ常に笑みを浮かべた表情である。特別編10のようなサチの主役回でも同様であるため、何らかの演出の意図がうかがえるが、その理由は明かされていない。以下の理由はファンからの憶測に過ぎないが、いくつか考えられることを述べておく。
- 主人公である智子の認識範囲にない、あるいは智子には関係のないキャラクターであるため。
- 本作には数少ない悪意のあるキャラクターとして描くため。
- 南さんに彼女たちの本当の心が見えていないため。
なお、同じく目が描かれていなかったが、後に描かれるようになったキャラクターには宮崎さんやかよがいる。
※喪188にて初めてサチの目が描かれた。
サチの本名について
本編中では「サチ」または「さち」と呼ばれているが、名前の正式な表記がカタカナで「サチ」であることが分かるシーンは現状存在しない。人気投票などで「美馬サチ」と表記されているためこれが現状の公式のフルネーム表記であることが分かるが、これをあくまで通称の表記と捉えると本名の漢字表記が「美馬サチ」とは別に存在する可能性も考えられる。
サチの中学時代について
ガンガンJOKER創刊10周年特別企画リバイバル作品描き下ろしリレー 『私の友達がモテないのはどう考えてもお前らが悪い。』「未来への希望」にて、中学時代の南さんと話をしている黒髪サイドテールの女子生徒がサチである可能性がある。その場合、南さんおよびゆりとは中学時代からの同級生となる。