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喪217_後編

喪217(後編)

モテないし文化祭の舞台(後編)

基本情報

収録巻 25巻
英題
ページ数 17
初出 2023年11月23日(アプリ)

あらすじ

前話に引き続き、 蛍輝祭(文化祭)1日目の模様。

1日目はオープニングイベントが終了し、校内発表へと舞台が移った。その校内発表である2年4組の演劇『シンデレット』は、校内関係者のみなのであまり客が入らないのではという眼鏡監督の予想に反して、黒木智貴の関係者と黒木智子の関係者である生徒たちを中心に観覧希望者が開演前に大勢殺到するという大盛況の中で初公演の幕が開いた。

演劇の大まかなあらすじは「とある貴族の使用人兼養女であるシンデレット(演:井口朱里)と東の王子(演:智貴)が恋に落ちるが、シンデレットの継母と義姉(演:与田紗弥加)がとある思惑を抱く中、シンデレットと東の王子は最後に心中してしまう」というものだが、朱里と智貴を押したい紗弥加と紗弥加を痛めつけたい智貴がそれぞれアドリブを入れてしまい…果たして、無事にエンディングを迎えることができるのであろうか?

登場人物

名言

私のはそういう「推し」とか安い言葉で図れるのじゃないから(小宮山琴美)

まぁブタに恋愛はないからどうでもいい(美馬サチ)

弟のガチ演技見るのがこんな辛いなんて……(黒木智子)

(※ノートの記録より)稽古中には見られなかった演技だ 役者黒木智貴の成長が止まらない。(小宮山琴美)

わかってる 近づいた所をトドメ刺す(黒木智貴)

ざけんな金返せ!(小宮山琴美)

補足

単行本25巻では喪217として収録されているが(詳細は喪217(前編)のページを参照)、本話にあたるのは18~34ページとなる。

本話の冒頭で、開演を待っている生徒たちの中に智貴友人3らしき人物が存在していることがわかるが、この時点では本人であることが確認できないため、登場人物の項目に便宜上「?」を付けて記載している。

2年4組の演劇は、練習時における紗弥加のセリフから朱里の役名が「シンデレット」であることが判明しているが(喪204(後編)「それぞれの思い」)、本話の描写(クラス札に貼られた紙や眼鏡監督たちが着用していたお揃いの黒Tシャツ)から、演劇の題名も『シンデレット』であることが明らかになった。また、オープニングイベントのCMタイムに告知していた紗弥加の発言から『シンデレット』は既存の作品ではなく、シェイクスピアや童話をミックスして創作したオリジナル脚本であることがわかる(喪217(前編))。

智貴が登場した際に風夏さんが発した「見せてもらおうか 黒木の弟としての演技力を」というセリフの元ネタは、『機動戦士ガンダム』の登場人物であるシャア・アズナブルが作中で発した名セリフ「見せてもらおうか 連邦軍のモビルスーツの性能とやらを」だと思われる。

サチが智貴に姉がいることを知る描写はこれまでの作中では見られなかったが、本話で真っ赤になった智子を見た時の反応から、あらためて二人の関係については全く認識していないことが明確となった。

上演中、小宮山さんがノートに書いていた記録の中に「イ●ローが古●任三郎に出演した時の~」とあるのは、元プロ野球選手のイチロー氏が現役のメジャーリーガーだった2006年1月4日に放送されたテレビドラマ『古畑任三郎ファイナル』(フジテレビ系)第2夜「フェアな殺人者」1)に本人役かつ犯人役でゲスト出演したことを指している。余談だが、当初は「ハチロー」(架空の選手)役として出演する予定だったが、イチロー氏の希望によって本人役となったというエピソードが存在する。

研究ノート

「シンデレット」は童話の「シンデレラ」とシェイクスピアによる『ハムレット』を混ぜたものであると考えられる。シェイクスピアと童話を混ぜたものであることは喪217(前編)の紗弥加の発言から推測できる。毒薬を使う点では『ロミオとジュリエット』の影響も考えられる(終盤の眼鏡監督の発言より)。

外部リンク

1)
古畑任三郎シリーズは有料サービスのフジテレビオンデマンドにて配信されているが、当該話は2023年11月現在、未配信である
喪217_後編.txt · 最終更新: by mokonymous