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蛍輝祭

原宿教育学園幕張秀英高等学校>蛍輝祭

概要

原宿教育学園幕張秀英高等学校の学校行事のひとつで「けいきさい」と読む。本校における文化祭の正式名称だと思われるが、作中では校門に設けられるアーチやポスター・垂れ幕には蛍輝祭の表記がみられるものの、登場人物からそのように呼ばれている描写は文化祭実行委員の閉会アナウンス(喪21黒木智子1年次)や涌井美月の開幕アナウンス(喪215。智子3年次)などごくわずかで、他校における一般的な名称の「文化祭」と呼ばれているケースがほとんどである。また、本作品の案内・予告においても「文化祭」と記載されている。

特徴

本行事は体育祭と交互(隔年ごと)に開催されることが最大の特徴で、作中では智子1・3年次の年度が該当する。開催時期・期間については智子1年次では9月か10月かは判然としないものの(喪21喪22の研究ノート参照)、いずれかの月の土日2日間にわたって開催された。なお、テレビアニメ版では10月の土日2日間の行事とされている(アニメ喪11「モテないし、文化祭に参加する」)。

開催初日の土曜日は在校生・教職員のみが参加する純粋な学校行事として行われるが、2日目の日曜日は在校生・教職員に加えて他校生などの一般人も来場可能となり、今江恵美は「今日(2日目)が本番だね」と智子に発言している(喪21)。作中では智子1年次に彼女の親友で幕張本郷高等学校の生徒である成瀬優が同校の生徒と思しき女子の友人2名を連れて訪問しており、他にも親子連れ(喪21)や中学生と思しき女子2名(喪226(中編)「メスガキ」)などの多数の一般人が本校を訪れている様子がみられる。また、智子3年次では本校OG・OB3名(今江さん・生徒会女子生徒会男子1)も訪れている(喪226(前編)扉絵)。一般人の入場に関しては、招待制を導入している幕張本郷の文化祭とは異なり、作中の描写からわかる限りでは特に条件はないようである。智子3年次では2日目入場時の様子が描かれており、涌井さんと他1名の女子生徒が入場者にパンフレットや受付の場所を案内していた(喪226(中編)「気にならないけど」)。

本行事の運営主管は文化祭実行委員会で、文化祭実行委員長(生徒会長兼)の指揮の下、複数の文化祭実行委員が準備・設営・校内アナウンス・宣伝などに従事しており、実行委員長および実行委員(生徒会管轄)はそれぞれ左腕に腕章を装着している(喪20・215・226(中編)「気にならないけど」)。

開催までの流れは、智子3年次を例に挙げると各クラスごとに文化祭実行委員(6名程度)を選出後、彼らを中心に出し物(詳細は後述)を企画・決定し、開催前日のギリギリまで準備を行う。また、部活動・有志の集まりにおいても同様に出し物を企画している。準備は放課後の時間を利用しているが、開催5~2日前は自習時間となる5・6限も充当されており(喪210(前編)「目的地」)、更に開幕前日は授業を行わず、丸一日準備に充てられる(喪213(前編))。学校行事ではあるが準備には強制的に参加しなければならない訳ではないようで、美馬サチ(喪203)・中村くん(喪210(後編)「同士」)のように準備にはいっさい関わらない生徒も存在する。智子3年次では出し物にちなんだお揃いのクラスTシャツを制作・着用している生徒が多くみられるようになった。出し物のうち、映像作品については開催日までに担任および光山先生による映像チェックを受ける必要があり(喪210(後編)「事前審査」)、映像チェックで指摘された箇所1)が発生した場合は開催までに修正を求められる(喪211)。

本行事の開催回数は明らかにされていない。智子1年次では「第n回」などの回数を示す表記そのものがみられなかったが、智子3年次では垂れ幕に「第0X回 蛍輝祭」(喪227)と表記されており、前述通り開催回数は不明ながらもカウント自体はされていることがわかる。

智子1年次の蛍輝祭

喪2122

出し物 クラス・部活 内容 
コスプレcafe4) 1年10組 発案者は清田良典。いわゆるメイド喫茶で、メニューはお茶・コーヒー(各100円)、マカロン(80円)。根元さんなどの女子生徒の他、「男の娘【おとこのこ】メイドいます。」の謳い文句の通り、作中では清田くんと和田くん 5)が女装して接客していた。智子は事前準備のみ参加
縁日 不明 田村ゆり田中真子南小陽・サチのクラスで、法被を着用。メニューは射的・輪投げ・スーパーボールすくいなど(喪186(後編))
パンケーキ6) 言及のみ。加藤明日香のクラス。候補には映画も挙げられていたが多数決にて決定した(喪186(後編))
たこ焼 2年4組 智子の感想は「近所のヨー●ードーのたこ焼のがうまい…」。ゆうちゃんも購入
サファリパーク 3年8組 所属生徒による案内のみ描写
『HA HA LAND』 3年9組 読みは「ハ・ラ・ランド」。「ハラマク3-9合唱団」が結成されるまでの過程を描いた映画。当時の3年生が録画していたデータを岡田さんの友人が持っており、それを根元さんが入手し映画作りの参考とした(喪196)
演奏 吹奏楽部 体育館にて開催
軽音部 同上。ペンライトを用意し、観客に「変なノリ」(智子談)を要求する演出あり
お化け屋敷 不明 具体的な描写なし。ゆうちゃんの感想は「そんな怖くなかったね」
漫研イラスト展示 漫画研究部 智子とゆうちゃんが見学。「紅紀ノ介」「芝雅」(初芝くん)名義のイラストが二枚展示されていた

開始・終了時に体育館にてそれぞれ開祭式・閉祭式が行われる。

智子3年次の蛍輝祭

喪215特別編17216(前編)216(後編)217(前編)217(中編)217(後編)218219220(前編)220(中編)220(後編)221222(前編)222(中編)222(後編)223224(前編)224(後編)226(前編)226(中編)226(後編)227228229230(前編)230(中編)230(後編)231232(前編)232(後編)233234(前編)

  今回の蛍輝祭は、前回の開祭式に相当すると思われるオープニングイベント(喪215)よりスタートした。体育館で行われたオープニングイベントの演目はダンス部・吹奏楽部・バンド・映画(3年5組『こういう青春』『バカッコイイ日常。』)・演劇部(『あの時の約束』)・コント(2年2組)である(喪215・216(前編)・216(後編)・217(前編)・217(中編))。その後は校内発表へ移行し、演劇(2年4組『シンデレット』)が行われた(喪217(後編))。

午後3時には再び体育館にて中夜祭が開催され、2年生女子アイドルグループ「cm【センチメートル】」による歌・男子生徒による漫才(学年および所属クラス不明)・吹奏部7)と軽音楽部によるコラボレーション演奏が行われた(喪224(前編))。

オープニングイベントの演目や中夜祭の模様を収録し「文化祭公式You●ube」で公開8)する(喪224(前編)・226(前編)「Tier表」)・パンフレットに紙版と電子版を用意する(喪226(中編)「気にならないけど」)など、前回には見られなかった要素も多数盛り込まれている。オープニングイベントを観覧していた智子が前回とのギャップに驚き「2年前の文化祭こんなだっけ?」と発言したり、隣の根元さんも智子に「1年の時よりも盛り上がっているね」と返している(喪215)ことからもわかる通り、イベントの内容や雰囲気が前回から大きく変化している。

補足

智子1年次の蛍輝祭にて、智子と今江さんが出会う描写については原作(喪20・21)と原作の喪20・21を一本のエピソードとして再構成したテレビアニメ版(喪11「モテないし、文化祭に参加する」)では相違がみられ、前者では「智子が体育館の設営準備を手伝っていた時」だったが、後者ではそれよりも少し前の出来事である「智子とモブキャラクターの女子生徒が廊下でぶつかった時」となり、モブの女子生徒の役回りが今江さんへ変更されたことで原作よりも二人が出会うタイミングが若干早くなっている(今江さんのページも参照)。


1)
作中では黒木組映画の根元陽菜による演技(口淫シーン)が該当する
2)
当時は生徒会長であることが明らかにされておらず、判明したのは自身の卒業式エピソード(喪115(後編))である
3)
当時は名無しの着ぐるみとして扱われていた
4)
テレビアニメ版では「コスプレ喫茶 わたしんち」(アニメ喪11)
5)
喪21には未登場で、後に喪192(後編)「自嘲」にて判明した
6)
喪186(後編)の加藤さんのセリフによると、当時の流行だったため3クラス以上が行っていた模様
7)
原文ママ。伊藤光が出演していることから吹奏楽部だと思われる。なお、単行本26巻収録時に「吹奏楽部」へ修正された
8)
このため、生徒個人による動画撮影は禁止される