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喪134
モテないし周りは騒がしい
基本情報
収録巻 | 14巻 |
英題 | I'm not popular, so People around me are Rowdy. |
あらすじ
前話で黒木智子達が学食にいる頃、3年5組の教室では加藤明日香と楠夏帆が昼食を摂りながらおしゃべりしていた。教室に人が少ないことに疑問を感じた夏帆だったが、加藤さんは「今日は学食行ってる人が多いみたい」と返事した。一方、その学食では黒木智貴に絡んでいた吉田茉咲に向かって小宮山琴美が怒鳴ったことがきっかけとなって両者が睨み合うというちょっとした騒ぎになっていたが、その様子を友人達と観ていた南小陽は目を輝かせて「やれ!やっちゃえ!」と心の中で煽っていた。
我に返った小宮山さんは心の中で、智貴の前で怒鳴ってしまったことで自分のイメージが悪くなると感じ、目の前の吉田さんもめっちゃキレているので彼女の友人だと認識した智子達が止めてくれることを望んでいたが、智子は呆れ、伊藤光は状況がわからないために様子見を決め込み、根元陽菜から止めに入るのか尋ねられた岡田茜は小宮山さんが原因だと思いつつも、騒ぎが発展しそうになった場合に吉田さんに言うと根元さんに告げた。田中真子は騒ぎを止めようとして立ち上がるが、田村ゆりから智子をシメている時もやりすぎることはないから大丈夫だと告げられ、3人でよく一緒にいるからわかっているよねとゆりから振られた智子も一応同意する。こうして、結局誰も止めようとしない状況を無理もないと感じた小宮山さんは、野球で死球を与えた投手が帽子を取らない行為に例えながら非は自分にあると認め、吉田さんに素直に謝罪、略して素謝(後述)をしようと決めるが、実は智貴に良いイメージを与えたいという思惑もあった。
しかし、吉田さんは小宮山さんの話そっちのけで智貴と会話していたので小宮山さんは再度怒鳴ってしまい、そこから両者の怒鳴り合いへと発展してしまう。その時、状況を認識したからなのか突然立ち上がった伊藤さんが、自分は小宮山さんを止めるので吉田さんを止めてほしいと智貴に頼んだ。伊藤さんが小宮山さんの左腕を掴んでなだめ、智貴も左腕を出して吉田さんを制止しようとするが、吉田さんが止まらずに小宮山さんに迫ろうとしたために吉田さんの胸を触ってしまうというハプニングが発生した。吉田さんは顔を真っ赤にしながら智貴に怒るが、更にその様子を見た小宮山さんまでもが吉田さんの胸倉をつかんでみたび怒鳴りつけた。吉田さんが智貴に胸を触られたことに関してブチ切れる小宮山さんだったが、吉田さんに腹パンを食らわされ悶絶。吉田さんも顔を真っ赤にしながら去っていったことで騒ぎは収束した。その傍らでは、ゆりが吉田さんと会話していた男子は誰か知ってる?と真子に尋ねていたが、根元さんからはしつこいと思われてしまい、当の真子からは吉田さんを追いかけるよと強い口調で返されてしまった。「なんか色々すごいことになってるな…」と感想を漏らす岡田さんに同意した根元さんの隣にいた智子は突然立ち上がると智貴の元へ行き、吉田さんの胸のさわり具合では自分の方が上1)だとドヤ顔で伝えた。
智子・根元さん・岡田さん、そしていつの間にか同行していた内笑美莉の4人が学食から教室へ戻る途中、智貴が弟であることを智子に確認した根元さんは特徴を挙げながら、姉である智子と意外と似てるかもね・「小宮山さんといいクロの周りには面白い人多いね」と智子に話すが、「面白かったけど…あまり話せなかったな」とも思っていた根元さんはそのうちまた学食に行こうと智子を誘い、智子も「そのうちな…」と了承した。3年5組の教室では、学食で騒ぎがあったことを聞いた加藤さんに岡田さんが「黒木の友達(小宮山さん)と吉田がなー」と状況を説明していた。その流れで加藤さんは、心の中で「だから友達じゃねーって」とツッコんでいた智子に翌日一緒にお昼を食べようと誘い、智子は先に清楚ビッチこと平沢雫と約束していたにもかかわらず、顔を真っ赤にしながら加藤さんからの誘いを快諾したが、隣では何か意味ありげな笑顔の根元さんと、冷ややかな表情のゆりがその様子を眺めていた。
翌日の昼休み。智子の元にやってきた平沢さんが目の当たりにしたのは、智子・根元さん・加藤さん、ゆり・真子、吉田さん・杏奈・麗奈、うっちーと雌猫の間グループで混み合った中庭だった…。
登場人物
黒木智子 黒木智貴 小宮山琴美 吉田茉咲 伊藤光 根元陽菜 田村ゆり 岡田茜 田中真子 加藤明日香 平沢雫 南小陽 内笑美莉 楠夏帆 三家さん 杏奈 麗奈 宮崎さん なつ かよ 楓 凪 快(扉絵) サチ ノリ マキ
名言
よくわかんないけどやれ! やっちゃえ! みんなケンカすればいいんだ!!(南小陽)
とりあえずまだ状況がわからないし… ここは「見【けん】」にまわろう(伊藤光)
素直に謝罪しよう…… 素謝【すしゃ】だな… そしてあわよくば智貴くんに良いイメージを与えたい(小宮山琴美)
なんか弟にされてる…!?(黒木智貴)
じゃあともだな 私は茉咲だから好きに呼べよ(吉田茉咲)
人が謝ってる最中(に)イチャってんじゃねーよ!!(小宮山琴美)
私はあのヤンキーの服の下からおっぱいと乳首さわってるから私の方が上だぞ(黒木智子)
補足
これまでの扉絵は、基本的に本編と独立して描かれていたが(内容自体は本編と関連している、もしくは本編を連想させるもの)、本話ではそのまま本編が始まる様に描かれている。
日本の野球では、投手が打者に死球を与えてしまった場合は帽子を取って謝ることがマナーとされており、小宮山さんの例え話のくだりで帽子を取らないとあるのは、即ち謝らないという意味になる2)。余談だがアメリカの野球では帽子を取るという概念がない。これは死球も全力プレーの結果起こったアクシデントとみなされ、故意ではないので謝る必要がないという暗黙のルールが存在するからである。
各人が食べていたメニューについては原宿教育学園幕張秀英高等学校の学生食堂の項を参照。前話の続きなので、ラストシーンは喪132の翌々日となる。つまり、ネモとの約束の翌日と約束していたことがわかる。
研究ノート
豚の餌さんの所属クラスについて
本話の扉絵および1ページ目に豚の餌さんが3年5組の教室で男子生徒3)と昼食を摂っている描写があるが、同じくその場にいた夏帆(3年4組所属)の様に他クラスから来た可能性もあるので本話のみで5組所属とは断定し難く、今後の描写が期待される。⇒喪145において無事確定した。
「素謝」について
恐らく元ネタは人気声優の上坂すみれのTwitterに挙げられた画像に対する反応から生まれたネットスラング「素射」からのもじりと思われる。
扉絵
ランチタイムに3年5組の教室でおしゃべりする加藤さんと夏帆、豚の餌さんと男子生徒(らしき後姿)。廊下を駆けていくうっちー