モテないしきーちゃんと高校に行く
収録巻 | 14巻 |
英題 | I'm not popular, so I'll take Kii-chan to high school. |
ページ数 | 13 |
初出 | 2018年9月6日 |
前話から引き続き、ゴールデンウィーク(GW)関連のエピソード。
5月1日(水)。黒木智子は「勉強しないとなー…」と思いつつも、大学見学のために前日まで3日間連続(喪138・139・140)で遠出していたからかやる気が出ず、自室のベッドでダラダラ過ごしていた。智子は家のチャイムが鳴っても、そのうちやる気も出るかと思いながらダラけていたが、突然自室のドアが開き里崎希心が姿を現した瞬間、今日は長い一日になりそうだと予感していた…。
原幕に到着した智子ときーちゃん。きーちゃんは早速きれいな学校だと感想を述べるが、智子は万が一きーちゃんが原幕に入学しない様にネガティブキャンペーンをしようという意図があったため、そんなことはなくて犬のフンが落ちているから美化がなってない証拠だと返した。そこに、見学の申し込みをした方がいいと言うきーちゃんと智子のやりとりに気付いた担任の荻野先生が智子に話しかけてきた。
智子ときーちゃんが校内を歩いていると、部活で学校に来ていた伊藤光と出会った。休みなのに学校にいる智子を不思議に思った伊藤さんは「何してるの?」と尋ねるが、智子がいとこと学校見学に…と返すと、伊藤さんはサッカーの応援のために小宮山琴美も来ていることを智子に伝えた。智子が内心「全くいらない情報だ……」と思ったことで2人とも沈黙してしまうが、そんな場の空気を一変させたのはきーちゃんだった。
サッカー部が試合開始した頃、黒木智貴の応援のために学校を訪れていた井口朱里の隣では、真剣な表情の小宮山さんが独特の構え方からスマートフォンで智貴を撮っていた。すかさず背後からツッコミを入れる智子に驚く小宮山さんはきーちゃんの存在を知り、再度驚くことになるが…。
小宮山さんや井口さんなど、試合の応援のために集まった生徒達からの声援を耳にした中村くんは智貴に「自分の学校だと声援あっていいな」と話しかけるが、智貴はとあることを感じていた。
※本項目では、本編(短編移行前パート)に登場した人物を挙げる。
黒木智子 里崎希心 黒木智貴(智子の回想) 田村ゆり(遠足の記念写真) 吉田茉咲(遠足の記念写真) 根元陽菜(遠足の記念写真) 内笑美莉(遠足の記念写真) 岡田茜(遠足の記念写真) 加藤明日香(遠足の記念写真)
……今日は長い一日になりそうだ(黒木智子)
お姉ちゃんこんなに友達いたんだ それとも急に出来たのかな? この人達と関わってお姉ちゃんは変わったのかな? それとも……(里崎希心)
地獄(黒木智子)
オイ!!いとこのメスなんて初耳だぞ!!(小宮山琴美)
今までで一番アウェイ感あるのは気のせいか…?(黒木智貴)
本話はきーちゃんが黒木家を訪れて智子と原幕見学へ向かうまでを描いた本編8ページから、続けて原幕見学中の様子を描いた4編の短編5ページへと移行する変則的な構成のエピソードとなっており、このような構成となっているのは2024年現在、本話が唯一となっている。
本話にてきーちゃんの苗字が「里崎」であることが判明したと同時にフルネームも確定し、中学では吹奏楽部に所属しティンパニー1)を担当していることが明らかとなった。
きーちゃんが智子に見せようとしていたアニメの元ネタは、智子のセリフで登場人物が呼称されていたことから『けものフレンズ』(テレビ東京系)だと思われ、2話までの台詞が確認できる。また、智貴と一緒に観ていたという裏番組の元ネタは、同じく智子のセリフから伏字ながらも出演者2)が呼称されていたことから『フリースタイルダンジョン』(テレビ朝日・関東ローカル3)番組)と思われる。余談だが、元ネタと思われるこの2番組は、放送当時の現実においても同曜日に放送され放送時間もほぼ同時刻という裏番組同士という関係であった(ただし、該当するのは関東地区のみ)。
遠足の写真は「to クロへ from ねも」と描かれていることから、ネモから送られたことがわかる。「クロ」「ねも」という言葉が文字で登場するのはこれが初である。
劇中の犬の糞については次話を参照。
1年次(喪94)では背番号19だった智貴が背番号9となり、サッカー部のレギュラー(FW)となったことが確認できる。また、中村くんがサッカー部に所属していることもはじめて描かれた。背番号は11。
ガンガンONLINEに連載されている漫画は本来なら最終ページに「9/20→次回に続く」と次回更新日が記載されており4)本作品も例外ではないが、なぜか本話では省略されている(理由は明らかにされていない)。
遠足の集合写真は加藤さんの付けている耳から考えると、帰りの点呼時(喪130(上))か花火の後(喪130(下))でしか撮影できないと思われるが、前者の場合はゆりの離脱前に岡田さんとうっちーが合流して撮影するタイミングがあったのかが疑問であり、後者の場合は吉田さんが写っていないことと、うっちーが友人グループのところに戻った後、写真撮影時にまた合流してきたことになることが疑問である。加藤さんの手がフレームアウトしていることから、撮影者は加藤さんと思われる。喪152のかよの台詞から、うっちーは劇中で描かれている回数以上に友人グループから離脱していた可能性がある。
また、この写真を観たきーちゃんは智子を除く5名(加藤さん・ゆり・岡田さん・うっちー・根元さん)のうち2名を気になる存在として挙げているが、それが具体的に誰のことを指しているのかは明らかにされなかった。その後、平沢雫とともに訪れた蛍輝祭にてうっちー本人と初めて会った時に「そこまで気になる人じゃないけど…」と思っていたこと(喪220(後編)「初見」)から、うっちーも除外した後り4名が対象になっていると考えられる。きーちゃんが気になる2名が誰なのかはいずれ明らかにされる可能性が高いため、今後の展開に期待したい。
きーちゃんが自分の中学校の制服を持ってきていた理由であるが、劇中の台詞にあるとおり、智子と同じ学校に通う代わりに、智子と一緒に学校の中を歩きたいため、最初から学校見学をするつもりで持ってきていたものと思われる。そうではなく、自宅へ取りに戻っていた場合、本話の後半は5月2日(木)以降の話である可能性が出てくる。
通常、ゴールデンウィーク中でも学校はカレンダー通りに登校するものであるが、荻野先生によればこの5月1日はGWのため休みであるとのことである。そのことから前日の4月30日(喪140)および翌日の5月2日も休みである可能性が高い。原幕は私立高校であるからであろうか。なお、きーちゃんの学校が休みであるかは不明であるが、親の許可を得なければ智子の家には来ることが出来ないと思われるため、おそらく休みであるのだろう。きーちゃんの中学が私立である、創立記念日などで学校が休みである、きーちゃんの住む自治体などでゴールデンウィークの学校は長期休暇に充てられているなどが考えられる。
※リンクが貼られていないブログについては、削除済み(2024年2月24日現在)のため閲覧できなくなっているが、当時の様子を保持する必要性からリンク先案内は存置とさせていただく。