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なつ

基本情報

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本名
あだ名   ナツ なつ
英語表記
初登場   喪77
肩書き   高校生
家族  不明
所属 原宿教育学園幕張秀英高等学校
2年4組
雌猫の間グループ
3年4組

概要

原宿教育学園幕張秀英高等学校の女子生徒で黒木智子の2年次のクラスメイト。雌猫の間グループの一員。友人からは「ナツ」(喪129235)または「なつ」(喪155)というあだ名で呼ばれているが、本名は明らかにされていない。

特徴

一人称は「私」(喪228)。

眉(無色の三日月型)の上で前髪を切りそろえ(ぱっつん)、スクリーントーンによって表現されたグラデーションのような色合いのミディアムヘアー(喪228)と目の辺りで一本飛び出すように描かれている上まつげが特徴。髪の色は他の登場人物にはみられないオンリーワンの個性だが、ガンガンONLINE初出時の作中にて無色で登場したことが二度あり、いずれもトーンの貼り忘れだと思われる(喪134特別編171) 。後述)。

身長のデータは明らかにされていないが、作中描写では160cm(単行本18巻特装版小冊子)の内笑美莉よりもわずかに背が低く、3年次のグループメンバー6名では最も背が低い(喪152)。

制服の着こなし方は友人たちや大多数の在校生と同様にネクタイの首元を緩めており、半袖シャツの盛夏時でもベストを重ね着することがある(喪197扉絵)。靴下は黒のソックス(喪152扉絵ほか)が定番だが、黒に白のラインが入ったものも履いている(喪112)。冬場は制服の上からAラインと思しきロングコートを羽織っており、首元にマフラーを巻いている(喪112)。バッグに関心があるのか、3年次ではポシェットを身に付けていたこともある(喪203)。3年次の蛍輝祭ではクラスメイトとお揃いのクラスTシャツを着用しており(特別編17)、出し物参加時は後頭部に大きなリボンを付けている(喪228)。

グループメンバーと同様に温厚な人物で、作中では声を荒げたり怒鳴ったりするようなシーンは一度もない(ただし後述するように不満そうな態度を取ったことはある)。また、他者の悪口や陰口を言うようなこともしない。友人の(わがままによる)希望をかなえるためには自らが一歩引くことも辞さず、例え別行動していてもグループ内のトラブルが発生した際はすぐに合流して心配そうな表情で成り行きを見守っている描写(後述)から、友人想いで優しい性格の持ち主であることがわかる。

友人たちと同様にお年頃の女子らしく恋愛ごとに興味があるようで、修学旅行(後述)では男子生徒と会話していたことについて友人から追及された時や恋愛絡みのスポットを訪れた際に顔を赤らめていたこともある。経緯や時期は不明だが恋が成就したらしく、作中の登場人物のセリフから本作品に登場する女子生徒では数少ない彼氏持ちであることが明らかにされている(その件の考察については研究ノートの項目を参照)。後に友人たちが彼女の恋を応援しており、想いがかなった時は嬉しかったというエピソードが明らかにされた(喪235)。

うっちー以外のグループメンバーである宮崎さん・凪さんが3年次の途中より智子や彼女をとりまく人物たちに対する関心を抱きだし、各自がそれぞれ彼女たちとの距離を少しずつ縮めていくような描写が散見されるようになる中、なつさんは楓さんと共に智子との接点が極めて少ない部類に入るが、気になっていることは本人へ直接尋ねており(喪152。後述)、彼女との絡みを避けているわけではない。

2年次ではクラス最後の打ち上げ(喪119)・3年次では蛍輝祭の出し物(喪197扉絵)といったクラスのイベント時に大隣凪と一緒に幹事を務め、中心的存在となって進めていく機会が多い。

高校卒業後の進路については明らかにされていないが、大学進学を希望しているグループメンバーが青山学院大学のオープンキャンパス(喪140)や冥光ゼミナール主催の夏合宿(喪171)に参加するなか、なつさんは楓さん共々どちらにも参加しなかったため、大学進学以外の進路を模索している可能性もある。

高校1年次のなつ

原幕へ入学。作中では1年次の様子が描かれておらず、所属クラスも明らかにされていない。

高校2年次のなつ

2年生に進級し、所属する4組では智子・うっちー・宮崎さん・かよ・凪さん・楓さんたちとクラスメイトになった。このうち智子を除くメンバーとは学校生活で行動を共にする仲(雌猫の間グループ)となり、その様子が作中で度々描かれている。

作中で初登場となった修学旅行では、2日目の夜に旅館の廊下で「カズキ」と呼ばれている男子生徒と会話していた(描写なし)。その後、グループメンバーが集まった「雌猫の間」において左隣に座った凪さんよりその件について追及されており、「え? 大したことじゃないよ」と前置きしつつ「明日(自由行動日)どう…」と返事しようとした所、クラスメイトの吉田茉咲が隣の「蝙蝠の間」でとある騒ぎを起こしたために会話が一時中断する形になってしまったが、その後追及が再開された際には「や 別になんでも」と返している(喪77)。なお、なつさんはカズキくんに3日目の予定を尋ねていたと思われるが、結局彼女はメンバー共々お揃いの服装に身を包みながら縁結びの神様として有名な野宮神社を訪れており、顔を真っ赤にさせながら願いごとを書いたと思われる絵馬を手にしていた(喪79扉絵。上記「基本情報」の画像)。凪さんとは帰りの新幹線でも隣同士で座っており(喪80)、この頃より二人は親密な関係だったことが窺える。

正月休み明けの新学期初日では、グループメンバーに北海道土産のお菓子「真白い恋人2)」を配るうっちーに「北海道のどこ(へ)行ったのー」と尋ねている(喪105)。

バレンタインの友チョコイベントでは、グループメンバーと共に凪さんの席の周りに集まって友チョコを交換し合っており、楓さんに「どこで買ったの?」と尋ねている。なお、登校してきた智子は偶然この様子を目撃しているが、友人同士で友チョコを交換する風習を知らなかったために彼女たちの行為を不思議がっていた(喪112)。

高校3年次のなつ

3年生に進級し、所属する4組では雌猫の間グループのメンバー5名・楠夏帆美馬サチノリマキと引き続きクラスメイトになった。クラス発表の時はメンバー全員が同じクラスになったことを喜んでいたが、その直後、智子と違うクラスになったことを知ったうっちーがショックのあまり地面に寝転がりながら泣き喚いてしまうと、その様子を無言で眺めていた(喪122)。グループメンバーとは引き続き良好な関係を築いてあり、その様子は体育館の2階3)で食事中に一緒にじゃれあいながらかよさんのスマートフォンで写真もしくは動画を撮影していることからもわかる(喪152扉絵)。

遠足ではグループメンバーに同行しなかったが、彼氏と一緒に回っていたことが凪さんのセリフによって判明した(喪129)。

球技大会ではグループメンバーが女子卓球に参加していたなか、なつさんだけが姿を見せなかったが、その理由はうっちーが(智子と試合をしたいがために)どうしても卓球をやりたいとわがままを言った結果、グループメンバーは女子卓球に参加することになったものの、当時のメンバー6名に対して女子卓球のチーム定員が5名だったので、なつさんがうっちーの気持ちを汲んで(かよさん曰く「空気を読んで」)ひとり女子ソフトボールに参加していたためであり、後にそのいきさつがかよさんのセリフによって判明している(喪152)。

女子卓球の試合終了後になつさんはグループへ合流したようで、うっちーと仲違いした件について反省したかよさんが謝罪しに彼女の元へ訪れた際は他のメンバー共々付き添っており、心配そうな表情を見せていた(喪152)。その後、智子の発言4)が原因でうっちーが泣きながら立ち去ってしまうと、うっちーの言動・行動がおかしくなった件には智子が絡んでいるとうすうす感じていたメンバーが次々に質問を智子に浴びせるなか、なつさんも「黒木さんから見てうっちーってどんな感じ?」と質問していた(喪152)。智子の返答と2年次の友チョコイベントでのうっちーの発言が繋がったことで、なつさんは楓さんに「うっちーが言ってた気になる人って…男子じゃなくてもしかしてあの人(智子)…?」と尋ねている(喪152)。

智子と吉田さんが謹慎処分を受けた時は、智子を捜しに行ったうっちーの行方を楓さんに尋ねている(喪157)。

蛍輝祭の出し物準備では前述通り凪さん・楓さんと共に幹事を務めており、凪さんのプレゼンテーションを見守っていた(喪197扉絵)。プレゼンが成功したことで出し物が「コーヒーカップ」に決まり、試作機が完成した時はグラウンドで行われる運転実験に二人と共に立ち会い、特に問題なく稼働している様子を見て喜んでいた(喪203)。

蛍輝祭開幕後は宮崎さん・かよさんたち5)とお揃いのクラスTシャツを着用し、1日目のオープニングイベントにて上映された3年5組の黒木組映画『こういう青春』を鑑賞している(特別編17)。

2日目は出し物のコーヒーカップに凪さんと一緒に乗車しながら笑顔でピースサインをしていた(喪234(前編)扉絵)。宮崎さん・凪さん・かよさんが2年4組の演劇『シンデレット』を観に行った時は、彼女たちの穴を埋めるために楓さんと共に出し物の業務を代行していたようで、戻ってきた彼女たちを見つけた時の第一声にその時の気持ちがよく表れている。彼女たちが笑顔で演劇の感想を語り出した時は対照的に不満そうな表情をしており、「どうでもいいから代わってよー」と文句を言っていた(喪228)。直後に「私らもどこか見てくるから」と彼女たちへ伝えたことから楓さんと二人で校内を回る様子が窺えるが、どこに向かったのかは明らかにされていない。また、二人は蛍輝祭終了直前の時も姿をみせていない(喪234(後編)「終わる」)。

登場回

喪77 喪79(扉絵) 喪80 喪87 喪105 喪112 喪117 喪119 喪120 喪122 喪129(言及のみ・「ナツ」名義) 喪134 喪152 喪157 喪197(扉絵) 喪203 特別編176) 喪228 喪234(前編)(扉絵) 喪235(言及のみ・「ナツ」名義)

友人

雌猫の間グループ

2年次よりグループメンバー間の仲は良好で彼氏ができた後はそちらを優先しているが、特に問題は起こっていない。グループメンバーのなかでは楓さんとの会話シーンが多く(喪112・152・157・228)、凪さんとも修学旅行の一件(前述)での描写からこの2名と特に親密な関係であることが窺え、共にイベントごとの幹事を務める機会が多いこと(前述)も三人の関係を裏付けている。

補足

初登場以来、長らく氏名が不詳だった人物のひとりで、あだ名が明らかになるまでの本サイトでは外見の特徴から便宜上「雌猫(前髪ぱっつんグラデ)」と呼称されていた。

髪の色が無色で登場した件(前述)について、一度目である喪134は単行本14巻収録時に修正されなかったが、二度目である特別編17は単行本24巻収録時に修正されている。

グループメンバー6名中、なつさんと楓さんのみ単行本カバー表(表紙)への登場実績がない。奇しくもこの2名は仲が良く、夏合宿に揃って参加しなかったメンバーでもある(前述)。

研究ノート

彼氏について

なつさんは遠足(喪129)でうっちーがグループに回収される際に「ナツは彼氏と回ってるし」と言及されているが7)、「彼氏」が具体的に誰を指しているのかは明らかにされなかった。なつさんは前述通り2年次の修学旅行中にカズキくんと翌日の予定について会話していたことからこの時点ではつきあっていたようなので、二人の関係が3年次も継続していると仮定すると、遠足時の「彼氏」もカズキくんの可能性があることが考えられる。

呼び方について

千葉ロッテマリーンズの一軍現役選手中に「ナツ(なつ)」と略されうる名字は見当たらない8)ので(2022年12月6日現在)、彼女の呼び方は名前に由来する愛称であることが考えられる。

1) , 6)
ガンガンONLINE初出時はナンバリングなし
2)
元ネタは「白い恋人」(石屋製菓)だと思われる。詳細は喪105のページを参照
3)
バスケットボールのゴールに付けられているバックボードらしきものが描かれており、彼女たちは体育館シューズを履いている
4)
うっちーとグループメンバーが仲直りするためにヘイトが自分に向くよう憎まれ役を買って出たのだが、彼女の思惑通りには行かなかった
5)
サチのセリフのふきだしに隠れてしまっているが、なつさんの左隣にもグループメンバーとおぼしき人物がかすかに描かれていることがわかる
7)
発言者は不明であるが、場面の描写や吹き出しの位置から凪さんと思われ、修学旅行での会話(喪77。前述)もこの推定を裏付ける
8)
名字の付与条件がマリーンズ時代に限定しないのであれば、ロッテオリオンズ時代の選手だった長松【ながまつ】純明氏が該当する