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初芝くん

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初芝くん

基本情報

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本名 初芝(はつしば)
ペンネーム 芝雅
あだ名   初芝 デブ (絵が描ける)安藤
英語表記 Hatsushiba
初登場   喪9
肩書き   高校生
家族 
所属 原宿教育学園幕張秀英高等学校
1年7組
2年6組
3年5組
漫画研究部
杉田智和
名前の由来 初芝清

概要

原宿教育学園幕張秀英高等学校の男子生徒で黒木智子の3年次のクラスメイト。初登場した喪9の時点で名字は判明しているが、名前は明らかにされていない。

特徴

眼鏡(目は描かれない場合がある)を掛けており、智子(喪9)や南小陽(喪131「モブとサブキャラと主人公」)からはデブと称された小太り気味な体格の持ち主で無口かつ表情の変化に乏しいことが特徴。ただ、無口だが全く会話をしないわけではなく、必要な場合は丁寧な言葉遣いを用いている。教師や部活動(後述)の先輩といった目上の人物はもちろん、同い年のクラスメイトに対しても基本的に敬語で接しているが、例外として同い年でも部活動の部員(喪131「モブとサブキャラと主人公」)や、夏コミで自身のサークルに立ち寄った智子(喪177(前編) 1) )など、何らかの形で自身と関わりを持っている人物に対してはタメ口で話しかけることもある。

目の前で自分の悪口を言われた場合でもその場で言い返すことはしない代わりに、スケッチに反映させる形で仕返しを行う一面がある。実際に遠足でスケッチ中に南さんから悪口を言われてしまった時は、その前に聞いていた田中真子との会話(南さんが真子の付け耳を羨ましがっていた)を活かし、南さんを揶揄するようなスケッチを描いている(喪131「モブとサブキャラと主人公」)。

クラスメイトの女子生徒たちを名前ではなく「女子」と総称している。また、2年次の時点では智子を忘れてしまっていたこと(喪48)や、智子・田村ゆり根元陽菜内笑美莉の4名をスケッチした際に「一人だけ覚えられたがあとの女子は…」とモノローグで語っており、智子以外の3名の表情をうっちーのそれで統一させていたこと(喪131「モブとサブキャラと主人公」)から、個々人を認識したり覚えることがあまり得意でない・もしくは興味がないような様子も窺える2)。なお、後に根元さんの表情を描き直している(詳細は後述)。

絵を描くことが趣味のようで、遠足の自由行動の時間(喪131「モブとサブキャラと主人公」)や学校の休み時間(喪195)を利用して、ひとり黙々とスケッチしていることが多い。集中する時にはスケッチの対象をまるで睨みつけるかのような鬼気迫る表情になり、手の動きも大きくかつ激しいものになる(喪9・177(前編))。

部活動は漫画研究部に所属しており、「芝雅」(「研究ノート」の項目も参照)のペンネームで1年次の蛍輝祭で展示されていたイラスト(喪21)や、3年次にサークル参加した夏コミにて一部500円で頒布3)していた同人誌漫画の表紙(喪177(前編))を手掛けている。創作物は漫画研究部のメンバー共々原稿用紙に描く、いわゆるアナログで作成している模様(喪9・単行本19巻表紙 裏)。

新入部員だった1年次では先輩が描く漫画の手伝いを自主的に4)行っていたが、この時点でモブキャラを同じ顔にしか描けないことについて件の先輩より指摘されていた。それに対して初芝くんは後述する本当の理由ではなく「この顔が一番速く描けるんです」と返答している(喪9)。実は、1年次の時点では似顔絵を描く自信がなかったために、美術の居残り実習の際も同じ顔のモブキャラを描いてお茶を濁していたのだが、3年次では背景・人物ともに正確にスケッチするほどの実力を付けた様子が描かれたことで、絵に関して向上心を持ち努力していた様子が窺える(喪131「モブとサブキャラと主人公」)。後に、遠足でスケッチの対象であった智子本人がそのスケッチを目にした時は、1年次の似顔絵よりも確かに上手くなっている5)と評価し、続けていれば上達するよな…と感じていた(喪177(前編))。また、創作以外の作業においても手先が器用そうな様子が窺える(喪213(前編))。

3年次の一学期期末試験に行われた保健体育のテストで学年中満点を取った4名のうちのひとり(全員5組で、後の3名は加藤明日香小宮山琴美・真子)である。荻野先生から名前を挙げられた時にはキリッとした表情をしていた。また、智子はこの4名を「原幕エロ四天王」と称している(喪163「原幕四天王」)。

高校卒業後の進路は明らかにされていない。

高校1年次の初芝くん

1年次は7組(喪9の校内放送より)所属。何らかの理由で美術の授業を休んだ初芝くんは、福浦先生より放課後に残って作品を提出するようにと指示されたことに対して部活を理由に逃げようとしたが、提出しなければ0点になることを告げられたため、結局は授業を休んだ(サボった)智子共々、放課後に美術の居残り実習をするはめになる。智子とお互いの絵を描く課題を与えられ、初芝くんは智子を描き慣れたモブキャラのタッチ(前述)で画用紙に描いた。智子に話しかけられた時に無愛想な対応(上記「基本情報」の画像)を取ったため、智子からは実習中に「限定じゃんけんで裏切りそうな顔しやがって!!6)」と内心で思われてしまうほど良い印象を抱かれていなかったが、初芝くんが描いた絵を見て顔を赤らめた智子は、初芝くんが自分に対して特別な感情を持っているのではないかと考える。なお、自己紹介を行わないまま作業に入ったために智子は初芝くんの名字を知る機会がなく、この件以降も彼のことを心の中で「安藤」と呼んでいる。

高校2年次の初芝くん

2年生に進級し、所属する6組では小宮山さん・伊藤光とクラスメイトになる。部活動は引き続き漫画研究部に在籍している。図書室で一度に借りられる本は「3冊まで」という決まりがあるにもかかわらず、先輩からの要望で一度に6冊借りようとして図書委員の小宮山さんに一度は断られるが、引き下がらずに先輩と自分のカードを利用してまで借りようとする一幕もあった。この時、智子が話しかけているが初芝くんは智子のことを覚えておらず、またもやそっけない対応を取ったことから、このタイミングで智子からの印象が変わってしまったようである(喪48)。

高校3年次の初芝くん

3年生に進級し、所属する5組では小宮山さん・伊藤さんとは引き続き、智子とは初めてクラスメイトとなった。またこの時初芝くんがクラスメイトだと知った智子は、これまでの因縁から「絵が描ける安藤!? こいつも同じかよ!!」と内心で毒づいており(喪122)、後に夏コミで初芝くんを偶然見かけた時は驚きのあまり、本人の近くで「安藤!?」と叫んでしまった(喪177(前編)。なお、当の本人は反応なし)。その後の智子と根元さんの会話では、彼女から「初芝君」と言及されていることで智子は名字を認識できたはずだが、これまでと変わらず「安藤」と呼び続けている。

遠足では遊びに行こうとしていた漫画研究部の男子部員2名からの誘いを断り、ネズミーランドの風景や人物(岡さんなど)のスケッチにひとり黙々と取り組んでいた。この時に偶然目の前を通りがかった智子を見た時に、智子が1年次の美術の居残り実習で描いた相手だったことを思い出している。また、その流れで当時は智子の似顔絵を描く自信がなかったためにモブ絵を描いたことで本人曰く「逃げた」と回想で振り返っていたが、2年経った現在では「今ならモブ絵に逃げない」「ちゃんと描けるはずだ」と自信を付けた様子が窺え、事実この時に描いた智子はモブ絵ではなく、本人にそっくりかつ丁寧なタッチで描かれていた(喪131「モブとサブキャラと主人公」)。

球技大会では清田良典和田くん廣畑くんたちと男子サッカーに参加していた。5組は一回戦で1年1組に2-1で敗れてしまうが、勝敗には興味がないような表情をしながら清田くんと廣畑くんの前を歩いていた(喪150)。

夏休み期間中は漫画研究部で夏コミにサークル参加しており、根元さんから誘われて一般参加した智子から「安藤!?」と叫ばれてしまった(前述)。その様子を不思議がり、初芝くんの存在に気付いた根元さんからは「あっ! あー…初芝君!」と名字で呼ばれており、彼女からは認識されていることがわかる。根元さんが同人誌を購入しようとした際7)は普通に代金を受け取ろうとしていたが、隣に座っていた黒髪の部員から「いや 知り合いは無料であげろよ」と言われたことで、「あっそうか じゃあどうぞ」と伝えながら無料で渡している(喪177(前編)) 。

そして、黒髪の部員から表紙は初芝くんが描いていることを知らされた根元さんが絵を見ながら「凄い上手だねー」という感想を述べていた時には特に反応せず、なぜか智子をじっと見つめていた。その直後に「ちょっとだけ待ってくれ」の一言とともにスケッチブックをめくりながら鬼気迫る表情で何かを描き、そのページを智子に手渡している。後に二人が内容を確認したところ前述した遠足でのスケッチで、うっちーの表情で描かれていた根元さんのそれがきちんと描き直されていたので、絵の感想に反応こそしていないが思うところがあったことが窺える。また、根元さんは夏コミの一件がきっかけで初芝くんと接点を持つようになり、蛍輝祭のパンフレットのデザインを依頼している(喪210_前編「目的地」 8) )。後に完成したパンフレットには『青春グラフティ』というタイトルが入った「青空の中、たたずむ女子生徒とペットボトル」のイラストが描かれていた(喪210_後編「事前審査」)。蛍輝祭の準備では初芝くん自身もジャージ姿で清田・岡田組映画の小道具作成に参加しており、作業中の様子を見ていた和田くんと鈴木くんが感心していた(喪213(前編))。

登場回

本編外での登場

単行本19巻の表紙 裏に登場。ネームが描かれた原稿用紙にペン入れ中の一コマ。

友人

友人であるかは明言されていないが、漫画研究部の男子部員2名とは遠足での誘いを断わった際(前述)に「まぁ飽きたら連絡してこいよ」と声をかけられていた描写から少なくとも険悪な関係ではなく、初芝くんがタメ口で会話していることからも、それなりの関係を築いていることが窺える(喪131「モブとサブキャラと主人公」)。これ以降も特に黒髪の部員とは、コミケについての緊急会議を開催する件(喪164)や夏コミでともにサークル参加した時に会話するシーンが描かれている。

補足

名字の由来になったと思われる、ロッテオリオンズ→千葉ロッテマリーンズに所属していた9)初芝清氏の特徴も眼鏡に小太りの体型である。そのキャラクターだけではなく野球の実力自体も素晴らしいものを持っており、ファンに愛された野球選手であった。

「黒木智子交遊録!」(単行本18巻現在の人物相関図)によると、初芝くんから智子は「ただの女子」・智子から初芝くんは「初めての男(会話)」という関係性である(単行本18巻特装版小冊子)。

本作品の連載10周年記念企画として行われたキャラクター人気コンテストではランキング入りはかなわなかったが、「特に熱く濃い(!?)一票を集めたキャラクター」(原文ママ)として大隣凪かよ智子母・清田くん・和田くん・柿沼くんとともに「その他」のカテゴリでピックアップされている(単行本20巻特装版小冊子)。

研究ノート

初芝くんのペンネームについて

初芝くんのペンネームが「芝雅」なのではないかという説がある。詳しくは喪21の研究ノートを参照。⇒喪177(前編)にて、イラストを描いた同人誌の表紙にペンネームが記載されていたことにより確定した。

1)
単行本19巻では前後編がまとめられ、喪177として収録されている
2)
ただし、うっちーの表情が誰でも描けるレベルなだけだったかもしれないが
3)
「はんぷ」と読み、意味は品物や資料などを広く配ること(有料・無料を問わない)。例えば同人誌の即売会では創作物を有料のみならず無料で配布することも多いので、有料オンリーの「販売」ではなくこちらが用いられる
4)
この時の「手伝ってくれんのはうれしいけど…」という先輩のセリフより、初芝くんが指示されて行っていたわけではないことがわかる
5)
ただし、「……まあ あの絵(似顔絵)の方が美化されてて好きだったが」とも言っている(喪177(前編)
6)
賭博黙示録カイジ』(福本伸行)の登場人物で、眼鏡を掛けており小太りな体型が特徴である「安藤 守」のことだと思われる。ちなみに限定じゃんけん(作中で描写された作者の創作ギャンブル)のくだりは、目先の欲にくらんだ安藤が主人公を裏切り、窮地に陥らせたことを指している
7)
ちなみに、夏コミ入場前に智子から「同人誌とか興味あんの?」と質問された時は「本は興味ないけど」と返している
8)
ただし、その様子は描写されていない
9)
現役生活の17年間はロッテ一筋だったが、その間に本拠地の移転に伴う球団名変更も経験した
初芝くん.1702479715.txt.gz · 最終更新: by syumote