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喪210(中編)
モテないし文化祭準備(中編)
基本情報
収録巻 | 23巻 |
英題 | |
ページ数 | 11 |
初出 | 2022年11月10日(アプリ) |
あらすじ
焼かれる
田村ゆりは、珍しく田中真子がひとりでいることに気付く。真子から空いている席を勧められたり、食事に行った際に注文するメニューを尋ねてくれたり、と自分に対して度々世話を焼いてくれていた1年次のことを思い浮かべながら「いつも真子に世話を焼かれてきたけど 今日は私から焼きにいける」と決意したゆりは、(真子がひとりでいるこのチャンスを逃さないよう)真子に声を掛け、一緒に蛍輝祭の飾り付けをやろうと誘ったが…。
登場人物
間
黒木智子は根元陽菜と一緒に、二木四季のスマートフォンから再生している撮影動画をチェックしていた。スマホの画面にはバッターの楠夏帆とキャッチャーのゆり、そして審判の伊藤光が映し出されている。智子は、二木さんから「編集したらおそらく15分ほどの尺しかない」と告げられたことに驚くあまり「えっ!?」と口にしてしまう。撮影の撮り高が体感では30分以上あると思っており、ラストをもう少し撮ってオールアップを迎える予定の青写真を描いていた智子は、編集後の上映時間が最低でも流さないといけない30分にすら達していない事実に焦り出すが、二木さんは平然とした様子で「意外とそんなもん」と返した。そして根元さんからも、体育館での上映時間が一時間を予定しており、岡田茜たちが参加している清田・岡田班映画の上映時間が15分くらいだという情報がもたらされた。蛍輝祭がはじまるまで、あと5日しかない…!
登場人物
お祭りさわぎ
智子と根元さんと一緒に撮影動画を観ていた二木さんは、他クラスの生徒が結構いることに気付くが、そのことに対して智子は「まぁ別にそこは祭りだし自由にやっていこうかなって」と説明したことで、何かを感じたような表情をしていた。そして二木さんは、自分たちの代わりのカメラマン要員として柿沼くん・廣畑くん・南小陽・美馬サチの4名を紹介する。「自分たちの代わり」とはどういうことなのか尋ねた岡田監督に、二木さんは前回の撮影時に差し入れのカヌレが原因で多数の生徒がリタイア(欠席)したことで人員が不足したので、自分たちがキャスト側に回る必要があるという理由を説明し、更にお手伝い要員として杏奈・麗奈の2名も紹介した。紹介された生徒たちは二木さんの人脈(主に交友仲間)によるものだったのだ。そんな中、岡田監督は他クラスの生徒が参加することについて疑問を呈したが、鈴木くんが「緊急だしよくね?」「和田が女役やってる状況だし」ととりなすように言ったことと、清田監督も廣畑くんと柿沼くんをフォローしたこと(「研究ノート」の項目を参照)により撮影を再開することになった。そして、参加メンバーの連携プレイによって難易度の高かったシーンも一発で成功したことで喜びに沸く一同。一方、撮影に参加したものの何もしていなかったサチは、撮影中の南さんにとある疑問をぶつけるが…?
登場人物
登場人物
※上記「あらすじ」の項目を参照。
名言
今日は私から焼きにいける(田村ゆり)
実質3-5でOKだろ(清田良典)
南ありがとうな手伝ってくれて(岡田茜)
美馬もクラス違うのにありがとう(同上)
四股?(同上)
するわけねーーだろ!!(柿沼くん)
補足
「焼かれる」にて、ゆりの1年次の回想で真子・ゆり・ツインテールの女子・ショートカットの女子が一緒にいるシーンが描かれているが、後者2名(後ろ姿での登場)が友人関係なのかどうかは不明。
「お祭りさわぎ」では蛍輝祭の設営途中の様子を描いたコマがあるが、横向きに置かれている看板には催し物と思われる「有志バンド」(クラス・部活不明)「台湾カステラ」(1年3組)と書かれていることが確認できる。
喪207で三家さんが差し入れた手作りのお菓子については同話では言及されていなかったが(ただし、形状から判別可能)、「お祭りさわぎ」にて、二木さんのセリフから「カヌレ」であることが明言された。
「お祭りさわぎ」にて、これまで本サイトにて便宜上「柿沼友人1」1)と呼称されていた人物の名字が「廣畑」であることが判明した(ただし、名字の読み方および名前は明らかにされていない)。また、それに関連して清田くんが柿沼くんと廣畑くんのことを「かっきー」「はたやん」とそれぞれあだ名で呼んでいることも判明し、(特に廣畑くんに対しては喪150での描写もふまえて)清田くんのクラスメイトに対する人柄が感じられる。
「お祭りさわぎ」では、件のシーンに出演していた岡さんがリタイアしてしまったため(喪207)、和田くんが女装2)して彼女の代役を務めることになったが、この時に装着しているリボン付きのウイッグは、彼が1年次に蛍輝祭の催し物で女装して男の娘メイドになった際に装着していたものと酷似している(喪192(後編)「自嘲」 3) )。
研究ノート
清田くんのフォローと廣畑くんの所属クラスについて
「お祭りさわぎ」では、前述通り二木さんが補充要員として頼んだ交友仲間が一部4)他クラスの生徒だったので岡田さんが疑問を呈し、それに対して清田くんが「まあ廣畑【はたやん】と柿沼【かっきー】同【おな】クラだったし 実質3-5でOKだろ」とフォローするシーンがあるが、捉え方によっては矛盾が生じる。ここでは2通りの解釈を挙げる。
説1
「(清田くんが)二人とは2年次はクラスメイトだったけれど、3年次は(清田くんが)二人とは他クラスになった」という意味に取ることができる。しかし3年次の所属クラスが明らかにされていない柿沼くんはともかく、廣畑くんは喪150の球技大会回で清田くん・和田くん・初芝くんとともに男子サッカーに参加していることから5組所属が確定しているはずのため矛盾が生じる。もしかしたら、作者が廣畑くんの登場シーンを失念していたのかもしれない。
説2
「(清田くん、廣畑くん、柿沼くんの)三人とも2年次はクラスメイトだったけれど、3年次は柿沼くんだけが別のクラスになった」という意味に解釈すれば廣畑くんが5組所属であったとしても矛盾は生じない。ただし清田くんは廣畑くんにだけ絡みながら5)問題のセリフを言っており、柿沼くんはよそ見をしているため、柿沼くんだけが別のクラスであることをフォローしていると解釈するにしては若干不自然さも残る。