黒木智子・成瀬優・小宮山琴美の3人が中学2年生の時にクラスメイトだった女子生徒。苗字は初登場回(喪46)で判明したが、名前は明らかにされていない。

ふくよかな体型で黒髪をポニーテールでまとめている。眼鏡をかけており(目は描かれていない)、温厚そうな表情をしている。

作中での初登場は、高校2年次の智子が図書室で小宮山さんと再会した時に、彼女の存在をすっかり忘れてしまっていた智子が思い出そうとして頭の中で「眼鏡をかけた人物」3名¹⁾を想像したシーンだった(上記「基本情報」の画像)。智子は川本さんが痩せたら小宮山さんのような顔になると予想し、更に彼女が不審そうな表情で見つめていた理由を過去の給食時での行為(後述)が原因だと思いこんだため、小宮山さんに「か 川本さん…?」と呼びかけてしまった(喪46)。

本作品の登場人物で主人公やメインキャラクターと多少なりとも関わりがあったにもかかわらず、作中において実際に登場したことが一度もないという稀有な存在である。これまでのほぼ全ての登場回が智子の回想という形で描写されており、時には全く面識がない人物の夢の中に現れたことすらあった(後述)。また、前述通り川本さんは中学2年生の時に智子・ゆうちゃん・小宮山さんとクラスメイトだったが、3人の中学2年生時代の様子を描いたスピンオフ作品『私の友達がモテないのはどう考えてもお前らが悪い。』には登場していない。

中学3年次以降の動向や中学卒業後の進路に関しては明らかにされておらず、ゆうちゃんや小宮山さんのように智子が原幕入学後に再会したエピソードも現時点では描かれていない。

お昼休みに智子・ゆうちゃん・小宮山さんの3人とともに給食を食べており、智子の正面、小宮山さんの右隣に座っている。この時智子がくしゃみをしてしまったことで給食の熱い味噌汁(後述)が顔にかかってしまい、熱さのあまり悲鳴を上げながら教室の床を転げまわり悶絶していた(喪46での智子の回想)。

修学旅行の夜の就寝時では闇に乗じてゆうちゃんにセクハラしようと企んだ智子に間違えて身体を触られてしまい、顔を真っ赤にしながら身体を震わせて悶絶していた(喪78での智子の回想)。

幕張本郷高等学校の文化祭で智子・ゆうちゃん・小宮山さんが3人で会話していた時に、ゆうちゃんが中学時代はいつも3人(ゆうもここみ)で楽しかったという趣旨の発言をした際、智子が「川本さんが来るまではね…」と発言したことに対して小宮山さんが「いや不穏な言い方すんな良くも悪くも空気だったろ」と智子にツッコミつつも一応のフォローを入れていたが、この会話から当時の智子と小宮山さんが川本さんについてどう感じていたのかが窺える(喪198(後編))。

内笑美莉3年次の初夢²⁾の中という形で登場しており、川本さんは「うっちー」とあだ名で呼び掛けていたが、本人にとっては全く面識がなかった人物だったために当然ながら「誰!?」という反応を示されていた。また、この時の川本さんはなぜか原幕の制服を着用しており、全体的にふくよかなのは中学時代から変わっていないものの、顔については年相応に成長したとも取れるような描写がされていた(特別編15「内の初夢」³⁾ )。

智子3年次にも智子の想像という形で再登場した。うっちーの初夢に登場した時と同様、原幕の制服を着用しており年相応に成長したとも取れるように描かれている。とある事情から自身が監督を務めた映画の上映が間に合わず、時間稼ぎをしていてももう限界…という時に助っ人として薙刀女子⁴⁾・野良猫と共に姿を現したが、智子からは「中学で同じクラスだった川本さん!?」と呼ばれており、川本さんは笑顔で「ミソ汁とセクハラの借りを返しに来たよ」と助っ人に来たとは思えないような言葉を返していた。智子の中での川本さんは「今まで私に関わった全ての人大集合」(喪224(中編))というカテゴリでくくられているらしく、川本さんの発言から智子が過去の行為について思う所があったことが窺える。

喪46(回想) 喪78(回想) 喪198(後編)(言及のみ) 特別編15⁵⁾(うっちーの初夢) 喪224(中編)(智子の想像)

黒木智子 成瀬優 小宮山琴美

どのような経緯で3人と行動を共にするようになったのかは明らかにされていないが、後の3人の会話によれば智子からはあまり快く思われておらず、小宮山さんからは存在感がないと思われていた節がある(前述)。

川本さんが中学時代に顔にかかってしまった汁物は、作中(喪46)では具体的に何なのか明確にわかるような描写がされていなかったために本ページでは便宜上「スープ」と記載されていたが、智子3年次の想像内に登場した際の発言から汁物は「味噌汁」だったことが確定した。