モテないし先に路上で始まる(前編)
| 収録巻 | |
| 英題 | |
| ページ数 | 11 |
| 初出 | 2025年11月6日(アプリ) |
蛍輝祭が終了した夜、3年生たちはクラスごとの打ち上げを行うために複合商業施設の前に集まっていた。そこに現れた吉田茉咲と田中真子は、施設の前(路上)で一足先に打ち上げを始めていた杏奈・麗奈・二木四季たちのグループと出会う。そして二人は、ここなら後から自クラスの打ち上げに行くために気兼ねなく抜けることができるだろうという杏奈の配慮もあり、打ち上げの輪の中に加わった。一方、その様子を眺めていた美馬サチと南小陽。サチは輪の中に加わりたそうにしていた南さんを先に行かせた後、グループには二木さん・柿沼くん・廣畑くんといった自分が忌み嫌う連中がいたものの、パワーバランスを計算した上で最悪でも体裁は保てると判断し、自身も参加することにした。そして、サチには「ちょっと気になること」を明らかにしたいという思惑が…。
小陽ちゃんいつからブタとサルのハーフになったの?(美馬サチ)
アホか!そんなん結婚してからすることだろ!(吉田茉咲)
お前ら全員 パン助かよ(同上)
初体験は痛かったなーー… でも終わった後のタバコはすごく美味しくてー(南小陽)
私と吉田さん仲悪いし 答えなくていいかな(田中真子)
本話は作者が特別編241)の更新告知ポストで予告していた通り、特別編24の一週間後に公開された。
本話は公開直後の時点ではガンガンONLINE(アプリ版)のエピソードリスト(バックナンバー一覧)上で「(前編)」の表記が省略されていた(現在は修正済み)。
本話では主人公である智子は登場せず、麗奈の発言で存在が言及されたのみである。なお、本話の時点では智子の動向は明らかにされていない。
サチは頭のなかで周囲の人物とのパワーバランスを数値化した「スクールカースト値」なるものを算出していたが、当初の打ち上げメンバー5名(柿沼くん・廣畑くん・二木さん・杏奈・麗奈)の合計「-4」2)に途中加入メンバー4名(サチ・南さん・真子・吉田さん)の合計「+6」3)を加算した後の総合計が「+2」ではなく、なぜか「+3」と表記されている。
サチの思っていたことのなかに出てくる「トーヨコ」は、近年有名になったトー横を指していると思われる。トー横は「新宿東宝ビル(新宿区歌舞伎町。TOHOシネマズ新宿が入居)の横」の略語で、とある事情からここの周辺に集まる若者たち(「トー横キッズ」と呼ばれている)が度々もめごとや事件を起こしており、社会問題化している。
本話にて麗奈が中学時代に経験済みであることが明らかにされた。なお、一緒にいた杏奈と二木さんについては、前者は言葉を濁しており(その理由は不明)、後者は意味深な笑みを浮かべるのみだったため明確にされなかった。
吉田さんが発言していた「パン助」「売女【パンスケ】」はワードの内容上、詳細は省くが第二次世界大戦が終結しアメリカの管理下に置かれた直後の日本にて在日米軍の将兵を相手にしていた娼婦の蔑称である。なお、「パン」と呼ばれた由来はパン助のリンク先も参照いただきたいが、諸説あり明確にはされていない。
本話にてサチが吉田さんに「あははひどーい 私一応同じクラスだったんだけど」と発言したことにより、2年次のサチが4組所属だったことが確定した。
本話にて杏奈がクラスメイトの佐々木風夏を「風夏」と呼んでいることが明らかにされた。
本話1ページ目で宮崎さん・サチ・杏奈たちが集まっていた複合商業施設は智子の年次の2年4組打ち上げエピソードでも登場しており、メッセ・アミューズ・モール(千葉市美浜区)がモデルとされている。同施設については喪120・213(後編)4)の各ページを参照されたい。また、本話では壁面に「CiNEPLEX」と思しきロゴ5)が描かれていることから、同施設に入居している映画館の名称が現在のユナイテッド・シネマ幕張(2021年12月3日より)ではなく、旧名称であるシネプレックス幕張時代のものであることがわかる。
本話2ページ目に描かれている複合商業施設は過去のエピソードにおいても度々登場しており、スーク海浜幕張(千葉市美浜区)がモデルとされている。同施設については喪53・特別編76)・154の各ページを参照されたい。また、本話では智子・成瀬優・小宮山琴美の三人が2年次のクリスマス会で訪れた、コート・ダジュール 海浜幕張店(現存せず)がモデルとされているカラオケ店の看板が描かれており、過去のエピソードでは「ソイゼリア」(喪53)・「サイゼノア→サイゼリア7)」(喪154)名義でそれぞれ登場していた、サイゼリヤ スーク海浜幕張店がモデルとされている店舗が本話では「セイゼリア」名義で登場しており、登場エピソードごとに店舗名が異なる状況になっている。