目次

喪107

モテないし気にかけられている

基本情報

収録巻 11巻
英題 I'm not popular, so I attract concern.
ページ数 5
初出 2016年11月17日

あらすじ

体育の授業の準備運動で二人組を作ることになった黒木智子。親しい根元陽菜岡田茜と組んでいた様子を遠目から眺めていた彼女はいつもの通りひとりあぶれてしまうが、既に田中真子と組んでいた田村ゆりが智子も入れて三人組にしようとしたところ、智子はムッとしてしまう。その直後に同じくあぶれていた吉田茉咲から声をかけられ、無事二人組を作ることができた。ムッとしたまま吉田さんと準備運動を行っていた智子の様子を見ていた荻野先生は…?

そして準備運動が終わると、マラソンが始まった。ほとんどの女子が手を抜いてだらだら走っているのを尻目に根元さんはひとりハイペースで走っていたが、それには誰にも言えないとある理由があった。

登場人物

黒木智子 荻野先生 岡田茜 根元陽菜 田村ゆり 田中真子 内笑美莉 かよ 吉田茉咲 大隣凪 南小陽 美馬サチ 三家さん 糸目さん 黒髪ロングさん 白髪眼鏡さん

名言

なにわろとんねん!!→何わろとんねん!! (黒木智子)

私はあれ嫌いだけど (根元陽菜)

死ね(黒木智子)

そこだけはちょっと気が合うね(根元陽菜)

補足

本話で何度も頷いていた荻野先生に対して智子が心の中で入れていた「なにわろとんねん!!」というツッコミは、元阪神タイガースの投手だった下柳剛氏が現役時代の2011年にスポーツ情報番組『S☆1』(TBSテレビ系)へ出演した際、突然(ジョークで)キレて放った言葉「なに笑とんねん」(同番組発言テロップより)が元ネタである(詳細はこちらこちらを参照)。なお、単行本11巻収録時に「なに」の箇所が「何」へ変更されている。

本話3ページの2コマ目では2年4組の女子が走っている様子が小さく描かれている。メンバーは左から順に大隣凪美馬サチ南小陽白髪眼鏡さん黒髪ロングさん三家さん糸目さんの7名。また、体育の授業ではサチと黒髪ロングさんが普段から髪型を変えていることもわかる。

智子がマラソンだと1位を取れると思っている理由は全校生徒マラソン大会のエピソード(喪30)を参照。

智子が見ているアニメ「まほいく」はライトノベル作品の『魔法少女育成計画』(遠藤浅蜊・マルイノ)を指していると思われる。同作品のストーリーは魔法少女たちがとある理由から殺し合いを行うことになったというもので、1年次(喪19)に同じような妄想を抱いていた智子の嗜好に合い、根元さんは嫌いなアニメのジャンルについて「戦ったり死んだりするのは全部好きじゃないかな」(喪97)と思っているため、本話で智子に「私はあれ嫌いだけど」と返すのは当然だと言える。余談だが、同作品のテレビアニメ版のシリーズ構成・脚本(全話)を務めた吉岡たかを氏は本作品のテレビアニメ版でもシリーズ構成・脚本(喪1111213)を務めていた。

本話では三者面談のエピソード(喪90)や学食のエピソード(喪97)に続いて根元さんの夢について触れられており、声優になるためには体力を付けなければいけないという彼女の心構えが描かれている。

本話で智子と根元さんがアニメについて会話していたが、その続きとなるエピソードが単行本11巻で描き下ろされた。詳細は11巻おまけのページを参照。

研究ノート

サブタイトルの「気にかけられている」について

体育の授業で智子があぶれてしまうのは1年次と同様であるが、本話では荻野先生1)内笑美莉・ゆり・吉田さんと多数の人物から気にかけられている様子が描かれており、修学旅行(荻野先生を除く3名は修学旅行4班のメンバーでもある)をきっかけに智子の人間関係に変化が生じたことを表しているということが考えられる。

外部リンク


喪106 喪108

1)
智子1年次も体育の授業を受け持っていたが、作中ではあぶれた智子に「ん?余ったの? 誰でもいいから入れてもらいなさい」と声をかけていたものの(喪10)、気にかけるような様子は描かれていなかった