目次

喪210(前編)

モテないし文化祭準備(前編)

基本情報

収録巻 23巻
英題
ページ数 9

あらすじ

蛍輝祭の準備の様子を描いた短編回

目的地

3年5組では蛍輝祭までの5・6限目が自習の時間になったので、出し物の準備に充てることになった。外出した男子たちの行き先が気になった黒木智子は、彼らがダンボールを調達するために近所のスーパーなどの店舗へ向かったことと、岡田茜清田良典が映画に出演しない男子を中心に教室の飾り付けをやってもらおうと動いていることを根元陽菜から聞かされる。映画を撮ることしか頭になかった智子は二人の存在にありがたみを感じるとともに「ネモは意外と頼りにならないし」と返したが、根元さんも負けじと「いや 私も パンフレットのデザイン初芝くんに頼んだり 裏でやってるから」と返した。一方、田中真子はスマートフォンを眺めている南小陽に飾り付けを一緒にやろうと誘うが…。

登場人物

黒木智子 根元陽菜 南小陽 美馬サチ 田中真子 小宮山琴美 岡田茜(言及のみ) 清田良典(言及のみ) 初芝くん(言及のみ)

投げ銭

劇の練習をしていたのは黒木智貴のクラスだった。衣装を身に着けた智貴と井口朱里を目にした眼鏡監督が、朱里は似合っているけど智貴があまり…と、智貴についてはどこか納得のいかない感じで感想を述べると、澤村さんも「王子っぽくないね」と同意した。髪を弄ることでマシになるんじゃないかと提案したジト目さんは、クラスメイトの男子からヘアスプレーを借りると監督ちゃんの意見を採り入れながら智貴の髪を弄り始め、王子らしい髪型が完成するが、その様子を眺めていた人物がとある行動を起こす。

登場人物

黒木智貴 井口朱里 眼鏡監督 澤村さん 小宮山琴美 南小陽 美馬サチ

実力者

劇の練習を見ていてもつまらないので、もう行こうよと言い出した南さんにサチも了承し、その場を去ろうとする二人と入れ違いに成田美保佐々木風夏がやってきた。その場にいた「メガネちゃん」=小宮山さんに気付いた美保さんは、「幕張珈琲店」での会話で存在が気になっていた教室内の智貴を見て「あれがクロちゃんの弟!? 想像と違う!!」と大はしゃぎし、同じく智貴を見た風夏さんは「(姉の智子に)似てるような 似てないような……」という感想をもらした。その後も、南さんとサチの目前に吉田茉咲内笑美莉が次々とやってくる。そして、小宮山さんは場が騒がしくなりそうな雰囲気に釘を刺すが、彼女たちのやりとりを聞いていたサチの様子も…?

登場人物

南小陽 美馬サチ 小宮山琴美 成田美保 佐々木風夏 吉田茉咲 内笑美莉 澤村さん 眼鏡監督 黒木智貴(言及のみ)

ダンボール

準備で賑わう5組の教室では、手が空いていた加藤明日香が智子に映画を撮るかどうか尋ねていた。撮りたいのはやまやまだけど、教室にみんながいるので放課後かな…と智子が返事していた時、二人のすぐ近くには誰かと通話中の清田くんと岡田さんがいた。そして、岡田さんは二人に清田くんの通話の内容を話す。清田くんの通話相手は「目的地」でダンボールを調達しに外出した男子生徒で、どこのクラスも目的は同じなのでダンボールが見つからないという報告だったのだ。岡田さんは続けて、このあたりでダンボールがありそうないい場所はないか二人に尋ねたところ、加藤さんが「今私達暇だから探してこようか?」と提案し、二人はダンボールのありかを求めて外出することになった。そして田村ゆりもダンボール探しの旅に加わるが…三人は無事ダンボールを発見することができるだろうか?

登場人物

黒木智子 加藤明日香 田村ゆり 岡田茜 清田良典 根元陽菜

使用映像

ダンボールに座った根元さんに向かって、智子がいきなり「ネモさーーー 絶対に 死なないでね」と話しかけた。根元さんは「急に何?」と尋ねるが、智子は事故に巻き込まれて亡くなった女子高生の報道中に、友人が撮影したという彼女の生前の姿が映っていたことを朝のニュースで知ったという話をするが、その流れで根元さんが今 亡くなってしまったら映画のとあるシーンが流されることになってしまうので、さすがに遺族に申し訳ないからというとんでもないことを言い出す。それに対する根元さんの決意、そしてそのやりとりを聞いていたゆりが発した言葉とは…?

登場人物

黒木智子 根元陽菜 田村ゆり

登場人物

※この項目では上記以外の登場人物を挙げる。

大隣凪(扉絵) 宮崎さん(扉絵)

名言

あの二人 いなかったら 終わってたな…(黒木智子)

うん……… あっちの方が私達より濃いし(眼鏡監督)

補足

「実力者」で美保さんがうっちーをあだ名で呼んだ時の「絵っちゃん」は、「絵」という漢字から(智子が付けたあだ名の)「絵文字」が由来だと思われる。

単行本23巻には、本話・次話・次々話が一本のエピソードにまとめられた喪210として収録された。また、巻末には「実力者」のその後を描いた23巻おまけ「喪210おまけ1」が描き下ろされている。

研究ノート

扉絵

蛍輝祭の準備で賑わっている3年4組前の廊下を、笑顔でスマートフォンを眺めながら歩いている智子と根元さん。一歩離れたところから二人の様子を窺うゆり。向かい側からは、まるで三人を迎えるような笑顔で見つめる凪さん。教室の中では準備中の宮崎さんと、廊下の様子に気付くうっちー。

扉絵

外部リンク


喪209(後編) 喪210(中編)