モテないしお返しをする
収録巻 | 11巻 |
英題 | I'm not popular, so I'll give in return. |
ページ数 | 7 |
初出 | 2016年10月20日 |
冬休みが明け、再び学校生活が始まった。黒木智子が教室に入ると、後ろの方で内笑美莉が雌猫の間グループに北海道土産のお菓子「真白い恋人」を配っていた。お菓子が6枚余ってその処理に困ったうっちーは、同じ修学旅行班だったよしみで田村ゆりと吉田茉咲に1枚づつ渡そうとするが、二人からは「なんで?」と疑問を呈されたうえ、吉田さんに至っては「嘘つくな お前なんか知らねーぞ 何たくらんでやがる」とまで言われてしまう。それでもなんとか二人にお土産を渡したうっちーは「黒木【あいつ】にだけ渡さないのもかわいそうだしな……」と思い、寝たフリをしていた智子の元へ訪れるが…?
え? なんで?(田村ゆり)
うめーじゃねーかこのやろう!!(吉田茉咲)
本話でうっちーが友人たちや修学旅行4班メンバーに配っていた北海道土産のお菓子「真白い恋人」の元ネタは「白い恋人」(石屋製菓)だと思われる。「真白い恋人」は、うっちーのセリフから本作品の世界観では結構有名な存在であることがわかるが、本家の「白い恋人」も道外各地の百貨店などで開催される北海道物産展で販売される機会が多いこともあってか知名度が高く、その知名度の高さからパロディのネタにされる機会も多い。本話もその類に入るが、実際に類似品のお菓子として販売したとある企業は2011年に本家製造元との裁判沙汰にまで発展したこともあった1)。
智子の田中真子に対する呼び方である「ガチレズさん」は、単行本11巻収録時に「ガチ●ズさん」へ修正された(他エピソードについても同様の処置が取られている)。
智子は本話での真子との会話で絵文字が「うっちー」というあだ名で呼ばれていることを知るが、名字が「内」であることも教えられたようで(※作中で名字が判明する描写は後述)、「内」と掲げられているはずのうっちーの下駄箱にお礼の手紙を残すが、智子はその後のバレンタインの友チョコエピソード(喪112)でゆりから再度絵文字の名字が「内」であることを教えられたり、喪114「置きチョコ2」で(本話で手紙を入れたはずの)うっちーの下駄箱を前に「ここか」とつぶやくなど、この時点での認識度の薄さを披露している。その認識はおそらく3年進級時まで持続したと思われるが、ネズミーランドへの遠足を契機に改められたようである(喪125から喪130(下)2) )。
本話で大隣凪3)がうっちーたちに「帰り サイゼ寄ってかない?」と誘うシーンがあるが、学校からの距離的に「サイゼリヤ プレナ幕張店」もしくは智子たちが3年次(喪154)に訪れる「サイゼノア4)」のモデルになったと考えられる「サイゼリヤ スーク海浜幕張店」のことを指している可能性がある。