ワタモテ18巻特装版の特典小冊子を読んだ感想


私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い! 小冊子付き特装版 18巻
私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い! 小冊子付き特装版 18巻

前置き

昨日7月10日、待望の特装版コミック18巻が発売されました。まだ1日しか経っていませんが、私が観測している範囲内ではおおむね好評なようですね。

それはそれとして、数日前に書いた 久しぶりに特装版が発売されるし、前回の特装版付属のワタモテアニメ第13話を再評価してみよう という記事の結びで「みなさん、ぜひ特装版を買いましょう。そして素直な感想を語りましょう。」と書いてしまったので、その言葉どおり特典小冊子を読んだままの素直な感想を語っていきたいと思います。

私は自分が言い出した事は、きちんと自分が率先してやったりやらなかったりします。

ワタモテが萌え4コマになったら

まずは冒頭にあるワタモテが萌え4コマになったらという IF を描いた12本の4コマ漫画について語ります。

かつて ナンバーガール2巻 のあとがきで、「萌え4コママンガ描いて暮らしたい 楽そうだから」と持ち込みを続けて、実際に連載してみたら「全然楽じゃなかった」と言っていた谷川先生ですが、ぶっちゃけ谷川先生のセンスは萌えというカテゴリーに収めようとするとかなり異質で、それだけにナンバーガールは一般受けはしなそうな割になかなかの名作と言ってよい作品になっていたと私は思います。

でも今回の描き下ろし漫画は、萌え4コマの体裁をとりつつ谷川先生が好き放題やっている感じがあふれ出ていて、本当に特典ならではというか、谷川先生の笑いが好きなファンにはずっぽりとはまる仕上がりになっていると思います。

ワタモテ!

冒頭の1本目、もこっちが「世界観に流されてついセクハラを!!」とゆりちゃんの胸をもみますが、

そんな萌え4コマみたことねえ!

探せばあるのかも知れませんが、女子というより完全におっさんの発想じゃないですか。

世界から男が消えたなら

完全に個人的な話になりますが、前に書いた ワタモテ公式小説アンソロジーを読んだ感想 他の先生方編 という記事の中で私は以下のように書いていました。

岡田さんが清田くんを「よし」と呼び、鈴木くんを「鈴木」と呼ぶ二次創作ではごく普通の事に違和感を感じてしまうほどでした。原作者である谷川先生ならここで鈴木くんの名前を出すか、もしくは鈴木くんの下りを書かないかのどちらかでしょう。

そしたら今回の4コマで岡田さんが普通に「よし」「鈴木」と呼んでいて、ちょっと恥ずかしい気分になりました。ただ言い訳じゃないですが、鈴木くんが2年生の時は別クラスだったとは言えこの呼び方の違いは私としてはやっぱり違和感を感じますね。いつか清田くんグループにスポットが当たったエピソードが描かれる事を期待します。

きーさん

小宮山さんとは別の意味で谷川先生が好き放題するキャラ、きーちゃん。それだけに何度も出すわけにもいかないんでしょうけど、私としてはきーちゃんが出てくるとそれだけで鉄板で笑えます。

お姉ちゃんの知識

「処女膜から声が出ていることが凄くわかります」

きーちゃんの名セリフ、喪14の「こいつ処女膜から~」から数えること約8年越しの天丼(同じギャグの繰り返し)。たぶんどちらももこっちの想像上のきーちゃんだと思いますが、それだけにどんだけきーちゃんに苦手意識を持ってるんだと思うと笑えます。

さお役

素直に吹き出して笑いました。

もしモテないしヤンキーになってたら…

吉田さんをはじめとする原幕ヤンキースともこっちにもっと仲良くなって欲しいと思ってるファンは私だけではないはず。

ただあくまでこれはヤンキーに偏見を持ってるもこっちの想像の IF なので、杏奈ちゃんや麗奈ちゃんの意外なやさしさともこっちの偏見とのギャップから生まれる笑いみたいなのがないのが少し残念かなと思いました。今後の本編での絡みに期待です。

しかしもこっちヤンキー座り似合わないな。かわいいけど。

もしモテないしキバ子グループに入ってたら

ツノだけ生えてるけど髪の毛ボサボサではないもこっちがかわいい。

それにしても1年時の南さんグループは謎が多いですね。もしかしたら南さんたちも常に人の悪口だけ言ってるわけではないのかも知れませんが、それにしたってこの緊張感を抱えたままどの程度までグループを維持できたんしょうかね。

1年のクリスマスで何かあったという予想が多いですが、こんな火のついた爆弾を抱えた様な人間関係がクリスマスまで持つかなと思いますし、かと言ってあまりに早く崩壊してたらゆりちゃんと南さんの確執に説明がつかない気もします。これまた今後本編で描かれるエピソードに期待です。

もしトップカースト女子になったら……

このタイトルを見たとき私は少なからぬ衝撃を受けました。

なぜなら連載初期からファンが感想を語ったり二次創作をする際によく使われていながら、原作漫画では一度も使われてなかった「カースト」という言葉がついに使われたからです。

まあ加藤さんグループを表す他に適切な言葉があるかといえばないような気もしますが、言葉というのは不思議なもので一度「トップカースト」とカテゴライズしてしまうと、加藤さんたちにそれ以外の解釈が生まれづらくなってしまうので、強いて言うならそこが残念というのが正直な気持ちです。

それはそれとして、加藤さんや美保ちゃんのアドバイスで髪を短く切って染めたり軽くメイクをしているであろうもこっちがかわいいです。一つ前の漫画でサチに言われても短くしなかったスカートを短くして、それでいて足を出すのは恥ずかしいのかタイツを履いたりして作画ニコ先生のこだわりも光ります。

キャラクター紹介

これについて細かく語るのは控えます。まだ読んでない方はぜひ買ってよみましょう。

結び

という事でワタモテ18巻特装版の特典小冊子を読んだ感想は以上です。

少し前に書いた ワタモテ公式小説アンソロジーを読んだ感想 谷川ニコ先生編 という記事で「1500円は高いと思う」と書きました。素直な感想とはいえずいぶん失礼なこと書いてるなと今では思いますが、今回の特装版 1210円 はちっとも高いとは思いません。

通常版の600円と比べれば高いという意見もわかりますが、ガンガンONLINEの更新を追ってる身からすると描き下ろし漫画24ページにキャラ紹介等で18ページもあると思えばお買い得という考え方もできると思います。

なので次また似たような特装版がでたら私は買います。一部ファンが期待するようなドラマCD付きの特装版がでても買います。だからまた特装版を出してくださいお願いします。

以上です。最後までお読みいただきどうもありがとうございました。

2 thoughts on “ワタモテ18巻特装版の特典小冊子を読んだ感想

  1.  特装版、面白い手法の漫画で来ましたよね。
    その中でトップカーストについて少し自分も考えてみました。

     特装版の4コマ、ifストーリー全てに言える事ですけど、もこっちの想像、深層意識、
    もしくは夢のような形で表現した漫画になっているように感じます。
    それはもこっちの台詞だったり、きーさんパロの台詞だったりが本編のもこっちの
    脳内台詞と重なってたりする、という指摘からも伺えるように思えます。
     そして「もしトップカースト女子になったら」というのも単純に漫画の表題というよりも
    もこっちの台詞の一部としての「もしトップカースト女子になったら……」に近い物が
    あるのではないでしょうか。特装版の漫画内全てがもこっちの脳内によって言語化
    された物、ということです。
     そう考えると「トップカースト」という単語は作者がキャラクターに対して設定した
    言葉というよりも、もこっちが加藤さんグループをどう認識しているか表している、と
    解釈することもできます。

     もこっちと加藤さんが本編でこれまで微妙に仲良くなれなかった一番の原因でも
    あると思うのですが、もこっちは加藤さんに対して「聖母」と表現するまで高評価、
    というより友達としては隔たりのある思いを何度も抱いています。
     そういった心情描写の延長としてタイトルにもこっちの気持ちが込められている
    なら、それは読者の解釈という問題とは全く切り離されていて、もこっちと加藤さん
    の現状の距離感とこれからの変化を示唆しているのではないかと思うのです。
     喪175で加藤さんが鼻血を流して得た膝枕によって、この二人の仲も今後少し
    ずつ友達としての関係が進展していきそうで楽しみなところです。

     ところでこのifストーリー集、時期的には高校一年~修学旅行前のifになっている
    はずですが、肝心のもこっちの中身、精神性は高校三年生のものに近いですね。
     二年間で培った厭世観、悲観的な考えが前面に出ているというか、もし本当に
    高校に入った時点のもこっちがあれらの状況になったらまた違った態度に出るような
    気がします。
     個人的にこういう点からも今のもこっちが今の視点で想像しているifストーリーという
    見方がしっくりきます。

  2. 特装版良かったですね。
    やはりヤンキーもことトップカーストもこの破壊力は抜群でした。
    もこっちはこの場合だったらゆうちゃんに適切にアドバイスしてあげられたんだろうか、こみなんとかさんとの邂逅はどんな風になってたんだろうかみたいな事が気になってしまいます。