ワタモテ公式小説アンソロジーを読んだ感想 谷川ニコ先生編

前置き

2019年11月のだいたい15日から18日ごろという、曖昧な日付に発売されたワタモテの公式小説アンソロジー、みなさんはもう読みましたか? まあこのブログを見に来る人は既に読んだかこれから読むつもりの方がほとんどだと思いますが、今回はその感想を書いてみたいと思います。

ただ今作はアンソロジーという事で、原作者である谷川イッコ先生と他の作家の方々とで作品の受け取り方が違うというか、感想を書くにしても作品に対する向き合い方を別けた方が分かりやすいと思ったので、記事も二つに別けて今回は谷川先生の作品に絞って感想を書いていきます。

谷川先生に対してはかつてこのサイトでほぼ誰にも知られずこっそりワタモテの感想を書いていた時のように、読んで思ったことを割とそのまま書いていきます。

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喪21(今江先輩着ぐるみハグ回)が単行本で1ページ増えたワケ – ワタモテ語り

前置き

連載中の漫画が単行本になるとき台詞が少し変わったり作画が加筆修正されたりするというのは皆さんすでにご存じのことと思いますが、ワタモテもWEB掲載時と単行本とで微妙に変わっているということがよくあります。

単行本での修正点をまとめてくれている 谷川ニコまとめWiki さんという昔からのファンサイトがあるので興味のある方はチェックしてみると面白いと思いますが、その中でも興味深いのは 喪21 が単行本化にあたって冒頭に丸々1ページ追加されたという件です。

加筆修正どころか1ページ丸ごと追加というのは他の漫画でもあまり聞かない話なので、今回は当時を振り返りながらその理由に迫ってみたいと思います。

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雌猫達は生きている – ワタモテ語り2回め

前置き

清田くんに続き、今回のワタモテ語りはもこっちが2年生の時のモブキャラ代表(と私が考えている)雌猫グループについてです。

最近ではうっちーを除いて唯一名前が判明している宮崎さんをはじめ、雌猫の各キャラに注目している人も増えてきたのでそういう人にとってはおさらい的な内容が多いかも知れませんが、なるべく要点のみに絞って語るつもりなので最後までどうぞお付き合いください。

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私の中の清田くん – ワタモテ語り1回め

前置き

ワタモテには他の漫画作品にはあまりない稀有な魅力がいくつかありますが、その中の一つに「誰もが一度は経験し悩んだことのある思春期における人間関係の問題を、絶妙なギャグとリアリティのバランスの上で描いている」というのがあると私は思っています。これがあるためにガンガンONLINEで最新話が公開された後に掲示板やツイッターで感想を語ったり他の人の感想を読んだりするのがとても楽しい。

その楽しさの解りやすい例は荻野先生に対する評価です。ある人は結果的に生徒を良い方向に導いているのだから良い先生だと言い、またある人はそれは単なる結果論でその手法が独善的でデリカシーに欠けると批判する人もいます。そして私はこのどちらの意見にも賛成できる部分があると考えます。なぜならどちらの意見も自分の学生時代の体験をもとに、教師という職業に何を期待するかというその人の考えが反映されているからです。

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自身の体験をもとにした感想や意見は説得力を持ち、ワタモテを読んでいるとそういう感想に出会えることが多い。本編を読んだ直後にはいまいち面白さが分からなくても、他の人の感想を読んで自分でも考えているうちに面白くなる回なんてしょっちゅうです。なので私はワタモテという作品が好きなのか、それともワタモテを一緒に楽しむファンの人たちが好きなのか、たぶん4対6くらいで後者だと思っています。

そのせいか私は他の人の感想を読んでいるだけで満足してしまい、ここ最近は特に自分の感想を語るということをしてなかったのですが、ここらで自分の心の中だけで温めていた特定のキャラクターに対する私の考えを3つの記事にまとめてみなさんに読んでいただきたいと思います。

というわけで今回の記事は「私の中の清田くん」についてです。

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修学旅行ではもともと、もこっちとこみちゃんが少しだけ仲良くなる予定だった説

便宜上「説」と言ってますが確かな論拠のある固い話ではありません。私モテ最新話の更新を待つ間のなぐさめに、しばし私の妄想話にお付き合いいただければ幸いです。

さて今回の記事を書くきっかけとなったのは去年「私モテの作品世界、もこっちの主観説」という記事を書いたあとに、谷川先生が別のファンの方のツイートに対して「3回くらいで終わると思ってた修学旅行でしたが、何故か長くなってしまいました。」と答えられているのを発見したことです。

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