単行本4巻43ページ目(喪30:モテないし走る)にあるモノローグ。
全校生徒によるマラソン大会の当日、体が小さく体重が軽いためかマラソンには自信ありげなもこっち。しかし気合いを入れて事前にお父さんのユンケルやら智貴のスポーツドリンクやらをがぶ飲みしてきたせいで、スタート直後に強烈な便意をもよおします。
– うんこを我慢する –
もはや喪女とかぼっちとか関係なく人類すべてが必ず体験するであろう究極のあるあるネタを、よくぞ仮にも女子高生が主人公の漫画でやろうと思ったものだと皮肉でもなんでもなく本気で感心してしまいますが、このあとのもこっちのモノローグがこれまた秀逸です。
ぐっ… また来た… 鬼が……
や…やばい これはもちそうにない… くそ あの時リタイアしとけば…!
こんな土手にトイレなんかないし…
ここまで見晴しいいと野に放つこともできない…
さらりととんでもない事を考えるもこっち。便意によって冷静さを欠いているとはいえ野グソをしようとする女子高生が主人公の漫画なんていまだかつてあったでしょうか。
幸い、野グソに最適なロケーションを発見できなかったもこっちはコースを外れて近所の民家でトイレを借りようとします。見ず知らずの他人の家でトイレを借りるなんて事は普段のもこっちなら絶対不可能な事ですが、緊急事態だからかもこっちの頭脳が冴えわたります。
こうなったら他人の家で借りるしか… しかし見ず知らずの人にトイレを借りるなんて…
逆の立場なら私は絶対貸したくない!
いや待て! …逆!? そう逆に考えるんだ!!
私は女子高生だ!!
女子高生が自分の家でうんこしてくれるんだぞ!! 人によってはむしろ私がお金をもらう立場だ!!
恥じることはない! ある種のデリバリー的サービスだと考えるんだ!!
両者にメリットがある ビジネス用語でいえば win win の法則だ!
どういう理屈だ(笑)。
結局ドアを開けて出てきた住人がイケメンだったというだけで、借りたトイレでうんこをする事ができなかったもこっちは、学校のトイレを目指して地獄のマラソンを続けるのでした。