ネモとの遭遇

Watamote_vol5_035p

単行本5巻35ページ目(喪39:モテないし自己紹介する)の1シーン。

このエピソードはまず高校1年のクラスでの最初の自己紹介のシーンから始まります。もこっちはみんなの笑いを取ろうと、わざわざ小道具まで準備してネタを披露しますが、結局ただ一人を除いて誰にも気づかれぬまま流されて終わってしまい、高校生活の出ばなをくじかれてしまいました。

2年生に進級したもこっちはその反省を踏まえて、いきなり目立とうはせず、まずは普通の高校生活を目指して「より下で主導権を握れそうな、もこっちの面白さに気づきもこっちの存在を解ってくれるクラスメート」を探そうとしますがそんな時、隣の席の女子から突然話しかけられます。

「黒木さんまた一緒のクラスだね!」と笑顔で言う女子の名前は、根元陽菜(ねもとひな)。これまでにも何度かモブキャラとして登場していましたが、台詞をしゃべるのは漫画ではこれが初めてです。女子とはいえ突然話しかけられて戸惑うもこっちですが、「ネモ的な名前」からの連想で彼女の名前を思い出し、なんとか無事に挨拶をする事ができました。

そんな中、クラスの自己紹介が始まり、今度こそ無難に自己紹介をこなそうと決意を固めるもこっちですが、ネモは人懐っこい笑顔を見せながらもこっちとの会話を続けます。

あー そう言えばー

黒木さん1年の時 自己紹介で何か面白いことしてたよね

なんかでかい紙用意しててそれなのに紹介短くてさ

でさ あの紙 白紙だったよねー

たったこれだけでもこっちは上の画像のこの顔です。喜びすぎて顔がまるで宇宙人みたいになってます。

もこっち (いかん… 泣きそう 私のこと気づいててくれたなんて…)

この子に解ってもらえればもう十分だと、一瞬満たされるもこっちですが、一方のネモはその間になんと周囲のクラスメートにもこっちがいかに面白い自己紹介をするかを触れてまわりそして一言、

ネモ 「黒木さんのこと話したらみんな凄い楽しみにしてるよ」

これはきつい。もこっちでなければ今年は何も準備してなかったと正直に言えば良いだけですが、これまで1年間空気さんとして生活してきたもこっちです。ようやく現れた理解者の期待を裏切る事などできません。

こうしてもこっちはどう考えても不可能なミッションに果敢にも挑戦しようとし、当然盛大にすべり、またしても高校2年の出ばなをくじかれるのでした。

ちなみにこの時のネモのセリフは英語版5巻だとこうなってます。

あー そう言えばー 黒木さん1年の時 自己紹介で何か面白いことしてたよね なんかでかい紙用意しててそれなのに紹介短くてさ でさ あの紙 白紙だったよねー

OH, THAT REMINDS ME! YOUR INTRO LAST YEAR WAS PRETTY FUNNY. YOU HAD THIS HUGE SHEET OF PAPER, BUT YOUR INTRO WAS SUPER-SHORT. AND AT THE END OF IT, THE PAPER TURNED OUT TO BE BLANK!