単行本5巻10ページ目(喪37:モテないし卒業式に出る)にあるモノローグ。
自分なりに色々とがんばってはみたものの、特に結果が残せそうにないまま高校生活最初の1年が終わりかけた頃、もこっちは在校生として3年生を送り出す卒業式に参加します。
自分が卒業するわけでもなく、さらに別れを悲しむ相手もいないもこっちは、ほとんど何の感慨も持たずに式を終え家に帰ろうとしますが、校門の横で一人たたずむ男子生徒を見つけて思わず立ち止まります。
輪に入れず遠くから見つめるだけ BOCHI(ボッチ)だな…
この瞬間だけぼっちなのか… 3年の時だけぼっちだったのか… 3年間ぼっちだったのか… 知る由はないが…
ただ思うことは決して… 人ごとではないということだ…
もし今 私が3年ならこうなってるわけだ あまり考えたくないな…
この3年生は今何を考えてるのだろうか?
楽しい事あったのかな… 友達はいたのかな… 何を思ってここに残ってるのだろうか? 何かを期待してんの? 何も起こらないぞ… 多分……
これまではゆうちゃんの初登場回を除いて、ほぼ全編を通して自分の事を考えるだけで精一杯だったもこっちが、なんと名前も知らない他人の気持ちに共感をしています。この後もこっちは、この男子生徒から話しかけられてしばらく会話をして別れた後、束の間の出会いを惜しみながら自分の1年後、2年後はどうなっているのだろうかと思いを巡らします。
この話の次々回の喪39からは2年生に進級し、ほぼ1人で悪戦苦闘を続けていた1年次と比べて周囲の人々と関わる話が増えて来ましたが、それらを前にして今後のもこっちの成長を予感させる良いエピソードだと思います。もちろん、成長といっても少年漫画のようなはっきりとした成長にはならないだろうと思いますけどね。
ちなみにこの部分は英語版5巻だとこうなってます。
楽しい事あったのかな… 友達はいたのかな… 何を思ってここに残ってるのだろうか? 何かを期待してんの? 何も起こらないぞ… 多分……
DID HE HAVE ANY FUN…? DID HE HAVE ANY FRIENDS…? WHY’D HE DECIDE TO JUST HANG AROUND HERE? IS HE WAITING FOR SOMETHING? NOTHING’S GONNA HAPPEN, DUDE… MOST LIKELY……