つらいことや哀しいことは人生を楽しむ為の香辛料だみたいな言葉を何かの本でみたけど… スパイスばっかだよカレーしかできねーよ!

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単行本2巻121ページ目(喪18:モテないし夏が終わる)にあるモノローグ。

夏休みも終盤にさしかかり再び焦燥感にかられたもこっちは、はくちょう座流星群を見に、コンビニでカップメンを買って一人で公園のベンチに座ります。そして夜空を見上げながらふいにやってきた哀しみに涙をにじませながら思います。

なんで夏の終わりってこんなに哀しいんだろ…

夏休みが終わるから? 新学期への不安? 焦燥…? それとも夏の最後に一人で星みながらラーメン食ってるから…?

つらいことや哀しいことは人生を楽しむ為の香辛料だみたいな言葉を何かの本でみたけど… スパイスばっかだよ カレーしかできねーよ!

哀しんでいる割には上手い事を言うものですが、香辛料で美味しく感じる人生ならそもそも甘い人生には成りえませんね。まあそんな野暮な事は置いておくとして、いわゆる格言やことわざというものに時々妙に腹が立つという気持ちはよく解ります。

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そ…その私が女王なんだ

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単行本2巻91ページ目(喪16:モテないし挽回する)にあるセリフ。

図書館の一件で失った面目を取り戻そうときーちゃんにいいところを見せようとするもこっち。近所の駄菓子屋で小学生の子供たちが興じるカードゲームの去年のランキングで堂々の1位に君臨する「女王 (クイーン)」こそが自分だと、少し照れながら告白します。

一方のきーちゃんは、去年の時点で中学3年生のもこっちが小さい子供たちに混ざってカードゲームをしている事に少しひきはじめます。そして小学生相手にカードゲームでイカサマまでして勝つもこっちを見て、きーちゃんは顔を真っ赤にしながら涙を流します。

もこっち「か 格好良かった…かな? そ…そのきいちゃんにいい所見せたくてさ…」(照)
きーちゃん「あああ…!! だめだ…!!」(涙)
きーちゃん「うん…かか…格好良かったよ…」
もこっち「ほ…本当!? へへへ…」

きーちゃん (お姉ちゃんにもっとやさしくしてあげよう)

きーちゃんの気持ちがすごくよく解ります。ここまで徹底してダメだと、ひくとか見下すとか以前に愛おしくてたまりません。

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もう言い訳とか無理だ! やるべきことは一つ!! 幸いきーちゃんには見られていない

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単行本2巻84ページ目(喪15:モテないし再会する)にあるモノローグ。このモノローグが良いというより、その次のコマの土下座のシーンが名場面ですね。

年下の従姉妹のきーちゃんと行った図書館で、「喪5:モテないし宿る」で出会った黒髪のイケメンと再会したもこっち。傘をくれたのがこのイケメンだと教えてもらい、微妙に間違えているものの名前を呼んでもらって少し取り乱します。そんな様子をきーちゃんに見られていて、ついそのイケメンを以前から話していた年上の彼氏だと嘘を言ってしまったもこっちですが、翌日そのイケメンが彼女らしき女子と一緒にいる所をきーちゃんと一緒に目撃してしまいます。

そしてショックのあまりトイレの個室に一人こもって、トイレットペーパーをからからと引き出すという訳のわからない行動にでるもこっちを見かねたきーちゃんは、そのイケメンをもこっちの彼氏だと思い込んでいるのでイケメンに抗議をするという行動にでます。

少し気分を落ち着けてトイレから出てきたもこっちはそんな場面を目撃してしまい、きーちゃんをいったん遠くへ追いやったあと、この完全にとばっちりを受けたイケメンに対して全力で土下座をして謝ります。結局もこっちを心配したきーちゃんはその土下座を見てしまい、きーちゃんの中でのもこっちの株は一気に急降下するのですが、ここまでの流れが実に見事なふんだり蹴ったりの連携プレーだと私は思います。

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こいつ処女膜から声出てんな…

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単行本2巻61ページ目(喪14:モテないし見栄をはる)にある、もこっちの想像上のきーちゃんのモノローグ。

3つ下でよくもこっちを慕ってくれている従姉妹のきーちゃんが遊びにくる事になり、処女臭の漂う自分を見られたらこれまでに見栄をはってついてきた嘘がきーちゃんにバレるのではないかと危惧するもこっち。

こんなくそダサい服着て… 家にこもってるのバレバレな肌の青白さ… 漂う処女臭…

小学生のきーちゃんならダマせたが、今の私で中学生のきーちゃんを欺けるのか…!?

いや無理だ!!

もこっち「いやー毎日やりまくりでさー」

きーちゃん「へー (こいつ処女膜から声出てんな…)」

このあとのコマの、「しかし今さら男どころか友達すらいないなんて言えないし… 私だってちょっとくらい人から尊敬されたい」というもこっちのモノローグが涙を誘います。このコマは誰もいない教室で一人たたずむもこっちの後ろ姿も良いですね。

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こわいこわいこわい これじゃすぐに夏が終わっちゃう!! なんでこんなすぐに明日がくるの!?

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単行本2巻54ページ目(喪13:モテないし夏休みを満喫する)にあるモノローグ。

夏休み六日目の夜、いわゆるリア充の夏休みっぽいことをまったくしていない事に、身体をジタバタさせるほどに焦燥感を抱くもこっち。

眠れない… 何もしてないのにもう夏休み6日も終わってしまった

こわいこわいこわい これじゃすぐに夏が終わっちゃう!! なんでこんなすぐに明日がくるの!?

誰か…誰か… 私を助けて…!! 誰かーー

なんと言うか…、もこっちのこういう気持ちが良く理解できつつも、同時にここまで自分を無理に追い込むことはないんじゃないかと慰めてあげたくなります。

翌日、弟と一緒に花火をするという事でいちおう落ち着いたもこっちですが、弟には断られてアイスをあげるかわりに一人で花火をしている所を弟に見てもらう事にします。夏の花火には楽しさや華やかさと共にある種の物悲しさがつきまとうものですが、線香花火以上に物悲しい花火が存在するとは思いもよりませんでしたね。

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