目次

喪207

モテないし一年ぶりの餌

基本情報

収録巻 23巻
英題
ページ数 8
初出 2022年8月25日(アプリ)

あらすじ

文化祭に向け『バカッコイイ日常。』動画の撮影を進める清田良典岡田茜たちと、それを見学する黒木智子たち。休憩に入ったところで三家さんが差し入れとして手作りお菓子(後述)を持ってくるが…。

登場人物

黒木智子 岡さん 清田良典 鈴木くん 岡田茜 二木四季 根元陽菜 田村ゆり 和田くん 三家さん 加藤明日香 佐々木風夏(智子による言及・想像) つぐちゃん(言及のみ)

名言

差死入【さしい】れ!!(黒木智子)

糸目の男キャラは絶対裏切るし!!(同上)

絵文字MK-Ⅱ(※二木四季)ですらストレス感じた猫みたいな表情になってやがる!!(同上)

ごめんごめん(快)

補足

前話にて岡田監督が根元陽菜に説明していた「最後のやつ(シーン)だけ難易度高いけど」の内容が本話にて明らかになった。また、この時の和田くんの説明にあった「テイク86」は「86回目」という意味になるので、当該シーンの難易度の高さがわかるとともに、彼らが諦めずに成功するまで何度も撮り直ししている様子が窺える。

三家さんが差し入れた手作りお菓子は、 特徴的な形状からフランスの焼き菓子であるカヌレであることがわかるが、三家さん本人からの説明がなかったことや「知らない食いもん」と表現した智子のように存在を知らなかった人物もいたからか、本話では名称が明らかにされなかった。ただし二木さんは知っていたようで、後日の撮影時にカヌレと発言している(喪210(中編)「お祭りさわぎ」)。ちなみに日本でのカヌレは1990年代に一度流行したことがあったが、その後本話が公開された2022年にはコンビニエンスストア各社・洋菓子店・カフェなどから挙って新商品が発売されるほどの人気となったことで「第二次カヌレブーム」と称されており、現在でも人気の高い洋菓子のひとつである。

智子がを指して「糸目の男キャラは絶対裏切るし!!」と心の中で思っていたことについて、かっくんと「糸目の男キャラ」は糸目かつ常に笑み(ただし後者は薄ら笑い)を浮かべている点が共通していることや、後者が作中で幼馴染や仲間たちと共に所属している勢力を裏切り、敵勢力へ寝返っている1)描写があることから、「糸目の男キャラ」のくだりは『BLEACH』(久保帯人)の登場人物である「市丸ギン」を指しているものだと思われる。

智子が過去を振り返っていた時の「豚の餌【にくじゃが】事変」というワードの由来は、2年次に三家さんが調理実習で作った料理を口にした時の感想およびその後の顛末から(詳細は喪42「手作り」を参照。ちなみに同話では、肉じゃがを連想させるような描写はあったものの料理名は明らかにされなかったが、ワードに振られたルビから肉じゃがだったことが確定した)。

本話冒頭にてカップルの下校シーンを撮影時に出演していたのは岡さんと黒髪の男子生徒(氏名不詳)だが、彼女たちを含む撮影参加メンバー6名が翌日に体調不良で学校を欠席してしまったために人員が不足する状況に追い込まれてしまい、清田・岡田両監督は後日の撮影時に二木さんよりある提案をされることとなる。詳細は喪210(中編)「お祭りさわぎ」を参照。

研究ノート

ボールを蹴り入れている男子生徒について

本話2ページ目には壁越しにボールを蹴り入れている無色短髪・長袖シャツ姿の男子生徒の後姿が小さく描かれているが、8ページ目の男子生存者一覧のうち、本話の清田・岡田班撮影メンバーは後から三家さんと一緒にやってきた以外の6名であることがわかる。ここから清田くん(監督)・和田くん(記録)・黒髪男子(キャスト)の3名を除外すると無色短髪・長袖シャツ姿の男子は残り3名となるが、前分け男子は壁の反対側に向かって「タイミング早い ワンテンポ遅らせてー」と声をかけており、もうひとりのメカクレ男子はスマートフォンで撮影中だったため、ボールを蹴り入れてるのは鈴木くんの可能性が高い。

外部リンク


喪206 喪208

1)
ただし、裏切りの真の目的は幼少期に前述した幼馴染に害を与えた人物へ復讐するためだったことが後に判明している