モテないしのる
収録巻 | 13巻 |
英題 | I'm not popular, so I'll join in. |
ページ数 | 12 |
初出 | 2017年12月28日 |
引き続き遠足回。
冒頭、遠足当初の時間帯に遡る。吉田茉咲は黒木智子達に断りを入れたあと、杏奈・麗奈と行動を共にしていた。吉田さんが最初に案内したのは「田舎のパンダ合唱団」というアトラクションだったが、麗奈はどことなく不満げな感じ。結局、今ならほぼ貸し切り状態だと主張する吉田さんの強い要望で入ることになった二人だが、観客はたった3人のみというまさしく貸し切り状態であり、吉田さんひとりが楽しんでいた。不機嫌そうな麗奈が手拍子を拒否したことで微妙な雰囲気になっていく中、盛り上がりを見せる場面で麗奈がパンダについて暴言を吐いてしまったことで、イライラを募らせていた吉田さんは麗奈の顔面を殴ってしまう。杏奈が仲裁に入ろうとするが、二人の関係は一触即発の状況に…。
…そして再び現在。顔にできたキズを掻いていた吉田さんは田中真子の呼びかけで我に返った。吉田さんは、昼のパレードまでの空き時間を利用して「meeting kowarith!(ミーティングコワリ(ィ)ッチ)」というアトラクションに智子・田村ゆり・真子・根元陽菜・内笑美莉の5人を案内する。アトラクションがどんな内容なのか疑問に感じた智子だったが、「コワリィッチ」というキャラクターが観客一人ひとりに質問しながらコミュニケーションを図っていくというものだった。そして、「みんなワイハー」とあいさつしてきたコワリィッチが最初のターゲットに選んだ人物は…?
なんでやねん(根元陽菜)
好きな人いる(内笑美莉)
ヒナもーーエミリーもかわいいーー(コワリィッチ&黒木智子)
もっと本意気でやれよ!! 今恥かくのと後で恥かくのどっちがマシだよ(黒木智子)
あんなにはしゃいでるゆり初めて見た こういうこと絶対やらないのに……(田中真子)
黒木さん 私の下の名前知ってる?(田村ゆり)
本話の冒頭にて吉田さんが智子達と別行動していた時の様子が描写されたことにより、再会時の様子に至るまでの状況が明らかとなった。また、左ほほに描かれている模様らしきものがキズであることも判明し、麗奈との乱闘時に負ったキズであることが窺える。吉田さんに顔面を殴られた麗奈も手当が必要なほどのキズであったことが後に判明している。
うっちーは喪112にて判明した苗字に引き続き、本話にて名前が「笑美莉【えみり】」と判明したことでフルネームが明らかとなった。
コワリィッチの元ネタはスティッチであり、日本では2008-11年にテレビアニメがゴールデンタイムで放送されたこともあった(途中キー局変更および中断期間あり)。
本話に登場したアトラクションの「田舎のパンダ合唱団」は「カントリーベア・シアター」が元ネタと思われ、機械仕掛けである18頭の熊達が「人間顔負けの名演技、名演奏を披露」(公式サイトの紹介文より)するという内容である。ちなみに同アトラクションの定員は306名1)。
同じく「meeting kowarith!(ミーティングコワリ(ィ)ッチ)」は「スティッチ・エンカウンター」が元ネタだと思われる。アトラクションのエントランスなどは同じくスティッチが登場する「魅惑のチキルーム:スティッチ・プレゼンツ“アロハ・エ・コモ・マイ!”」の要素が入っている。また、本アトラクションの名称についてはガンガンONLINE初出時に看板のみ「ィ」のカナを抜いた「コワリッチ」とルビがふられていたが、記載ミスだったようで単行本13巻収録時に「コワリィッチ」と修正されている。なお、本ページではガンガンONLINE初出時準拠として便宜上カッコ付きで記載している。
智子がゆりに発していた「本意気」という単語は辞書に載っている日本語ではないが、元々は舞台用語である「本息」(本番と同じ調子で行うことという意味)から来ているという説がある。
うっちーが後に雌猫の間グループと合流した際(喪129)の後日談として、再び「meeting kowarith!(ミーティングコワリ(ィ)ッチ)」に参加する様子が単行本13巻おまけ「喪129その後…」にて描かれている。