喪62
モテないし家に帰る
基本情報
| 収録巻 | 7巻 |
| 英題 | I'm not popular, so I'll go back home. |
| ページ数 | 10 |
| 初出 | 2014年7月3日 |
あらすじ
前々話・前話から続いていた、黒木智子が夏休みに里崎希心と遊ぶ様子を描いたエピソードの完結編。
智子母から里崎家に連絡が入り、智子は翌日の昼過ぎに帰ることになった。それを知り、寂しそうな表情を見せるきーちゃん。そしてきーちゃんは智子の「アイスクリームが食べたい」という希望をかなえるためにお店へ買いに行こうと誘うが、その際にお店が徒歩だと遠い場所にあるので自転車で行こうと提案してきた。智子は自転車に乗ることができないのでやんわり断ろうとするが、きーちゃんが彼女用の自転車を用意していたためにそのまま押し切られてしまう。そして出発後、「カシャーン」という物音を聞いたきーちゃんが智子を見ると…?
登場人物
名言
う…うわー きーちゃん危なーい(棒) (黒木智子)
やっぱり私には 一般人と違う何かがあると思うんだ(同上)
大丈夫だよお姉ちゃん だってまたすぐ会えるもん(里崎希心)
家【うち】のバカ娘がご心配かけてごめんなさい(智子母)
補足
智子が見ていた「自転車のアニメ」は想像でサイクルウェアを着用していたことから、渡辺航氏の少年まんが『弱虫ペダル』を原作とする同名のアニメ(トムス・エンタテインメント)が元ネタだと思われる。ちなみに本話が公開されたのはアニメ第1期が放送を終了した直後にあたる。
智子が自転車に乗れなかった件については、1年次の誕生日エピソード(喪36)にて「そもそも私 自転車すら乗れなかった……」と語る形で伏線が張られており、本話でその伏線が回収された。
前項に関連して、本話以前に描かれたスピンオフ作品『私の友達がモテないのはどう考えてもお前らが悪い。』では中学1年次の智子が補助輪付きの自転車を保有していることを馬鹿にされている描写(喪01「歩く理由」)や、中学2年次に成瀬優が運転する自転車の後ろに智子が乗っている描写(喪01「まるで成長していない」1) )が見られ、本話の「二人乗りや補助輪付きと全然違う!!」という智子のセリフは前述の描写を踏まえたものだと思われる。
智子がきーちゃんに「そもそも 自転車なんかさ…株主優待で生きたり」と発言したのは、将棋棋士の桐谷広人氏を指していると思われる。氏は現役時代より投資の勉強を行ったことで個人投資家としての顔も持っており、株主優待を消費するための移動時は自転車2)を利用していることがテレビ番組で紹介され、有名となった。また、株主優待生活に関する著書を出したり、自転車を題材としたスマートフォンゲームとコラボレーションしたこともある。
きーちゃんの母親は本話においても声のみの登場となった。なお、智子の母親との関係性はきょうだいだと思われるが、詳細については明らかにされていない。
研究ノート
【参考】里崎家と黒木家の距離について
本話の智子は里崎家から自転車で帰宅しようとしたものの途中20kmほどでギブアップし、母親に助けを求める結果で終わってしまったが、現時点では両家の詳細な居住地が明らかにされていないため、両家間の正確な距離を割り出すことは不可能である。ただ、仮に茨城県と千葉県の県庁所在地である水戸市と千葉市を目安とした場合で考察してみると、Googleマップでルート検索した結果は最短距離で「約101km」となる(ただし自転車のルートは検索不可だったため、徒歩で置き換えていることに注意)。この結果がもちろん正解ではないが、参考になりうるデータだと思われるので本項に記しておく。
扉絵
里崎家の縁側に並んで座り、花火やお菓子や雑誌を脇に置いて、チューペットを食べながら会話する智子ときーちゃん
