モテないし弟を気遣う
| 収録巻 | 4巻 |
| 英題 | I'm not popular, so I'll mother my brother. |
| ページ数 | 12 |
| 初出 | 2013年2月7日 |
とある冬の日に外出しようとしていた黒木智子は、智子母から黒木智貴の高校受験の願書を投函するよう頼まれた。受験先が県外の埼玉県だったため、訝しがる智子。
一週間後、智貴は原宿教育学園幕張秀英高等学校(通称「原幕」)への推薦入学が決定した中村くんから「原幕来いよ」と誘われるが、原幕の推薦入試を見送り埼玉私立浦和東南高等学校(詳細は研究ノートの項目を参照)を受験することを伝える。その理由は姉の智子が原幕に在籍しているからであった。
その頃、願書を投函し忘れていたことに気付いた智子は顔面蒼白になる。受験票が送られてこないことに疑問を感じた母からの追求に対して開き直ってしまい、こっぴどく叱られてしまった智子は智貴に出願期限を超えてしまったため浦和東南の受験ができなくなってしまったことを泣きながら伝え、謝罪した。そして事情を説明するという母からの提案をあっさり断った智貴は結局、一般入試で原幕を受験することを決める。
いや…まぁ何も なければ俺だって 原幕に行くんだが… 何もなければ!!(黒木智貴)
出し忘れたけど それがどうかしたの?(黒木智子)
別にねーちゃんに対して なんとも思ってねーよ 本当は行くつもり だった高校【ばしょ】に 行くだけだよ(黒木智貴)
智子が入学・在籍している高校の名称は長らく明らかにされていなかったが、本話にて名称および通称が判明した。また、中村くんの発言から同校がサッカーの強豪校であることもわかるが、後にサッカー以外のスポーツにおいても強豪校であることが判明する(喪106「最後の3学期」)。
智子の高校の名称が判明した一方、智貴・中村くん・井口朱里などが在籍している中学校の名称は明らかにされていない(名称が入るべき箇所が空白になっている)。
智貴の願書が入った封筒の上部に記されている「横棒と四角形」は速達印を意味しており、本作品がモノクロ原稿である関係上黒字になっているが、実際は赤字の筆記具で記載しなければならない1)2)。また、ここから県外からの志願であることを考慮し、速達で郵送しようとした様子が窺える。
作中、智貴の受験模様や合格発表などの描写は省略されているが無事入学できたようで、智子が2年生に進級後のエピソード(喪41)以降は原幕生として描かれている。
智子が泣きながら智貴に謝罪するシーンで彼女の両ほほが真っ赤に腫れていた描写から、智子が母に反抗的な態度を取ったために手を上げられたことが暗示されているが、以前のエピソード(喪14・32)においても散見された「体罰とも取られるような描写」は本話以降みられなくなり、説教(小言)のみの描写に留められている。
智貴と彼の友人たちとの会話シーンで「タケ」なるあだ名の人物について言及しているが、状況的に中村くんを指している可能性が高い。詳細は中村くんの個人ページを参照。
高校2年次の蛍輝祭の打ち上げの席にて佐々木風夏より姉のとある行為を聞かされた智貴は、本話終盤で帰宅した彼を出迎えたみだらな姿の姉を回想することで、彼女がバカな人物であることをあらためて再確認している(喪239(後編))。
『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い! 公式ファンブック 喪』の作者インタビューにて、「読者からの反響で特に印象に残っていること」として本話が挙げられた。智子が智貴の願書を投函し忘れた行為については打ち合わせの時点でガンガンONLINEの担当から「クズすぎる」と言われていたにもかかわらず、別に大丈夫だと思って発表した後、まさか読者から「本当にクズ」だと言われてしまうとは思わなかった(原作担当)・そういう反響のおかげで本作品が続けてこられた面もあるので、いい反響にせよ悪い反響にせよありがたい(作画担当)という旨の内容をそれぞれコメントしている(『公式ファンブック 喪』152ページより)。
「埼玉私立」という語に違和感があるので、「さいたま市立」と書くところを「埼玉私立」と智貴が誤記した可能性がある(ただし、本作品の世界観ではそのような名称に設定されている可能性もある)。その場合、浦和東南高校のモデルとしてはサッカーの古豪・強豪校でサッカー選手のOBを多数輩出しているさいたま市立浦和高等学校かさいたま市立浦和南高等学校が想定され、特に後者は校名も似ているが、実際にモデルとされたかは不明。ちなみに現実では、両校とも原則として保護者とともに埼玉県内に居住しており、入学後も引き続き居住可能などの条件を満たす志願者の入学しか認めていない。出願手続き期間は両校とも1月の下旬から2月の上旬3)で、本項目の初稿が投稿された2018年当時では郵送での願書提出は受け付けていなかったが、ペーパーレス化が進んだ2026年現在では志願者各自で公式ホームページ(前者)・さいたま市教育委員会ホームページ内の電子出願システム(後者)を利用して願書にあたる必要な情報を入力することになっている。
上記の考察では封筒を記入した人物は智貴とされているが、本話冒頭にて母が智子に封筒を投函するよう頼んでいた描写から、母が記入した可能性も考えられる。
媚びへつらうような笑顔を智貴に向ける制服姿(原幕)の智子と目をそらす制服姿(中学校)の智貴