こっちに来やがれくそゴキブリが!! 人間の強さをみせてやる!

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単行本4巻102ページ目(喪34:モテないし目立つ)にあるモノローグ。

席替えの後、周囲の席のクラスメートが自分の事をどういう風に話しているか気になって、スマホで会話を録音するもこっち。いくらなんでも会話の盗聴はやりすぎだと思いますが、ようやく自分がクラスメート達から存在を認識されていない事に気づきます。

そんな時、授業中のクラスに突然大きなゴキブリが現れ、クラスメート達が騒然とします。もこっちはこれをチャンスと考え、ここでうまくゴキブリを処理すればクラスの注目を自分に集められるのではないかと勇気を出します。

これだ!! 今 クラスの注目の的になってるあのゴキを処理すれば今度は私が注目の的に…!!

三学期のこの時期「空気さん」から「黒木さん」に変われるチャンスはここしかない!!

こっちに来やがれくそゴキブリ(テラフォーマー)が!! 人間の強さを見せてやる!

かっこよさ気な事を言ったところで地球ランキングでは42億6969位です。そしてゴキブリを見事に踏み潰してクラス中からの賞賛と喝采を想像して顔をにやつかせるもこっちですが、実際にはクラスメートからドン引きされてしまうという結果に終わるのでした。

ちなみにもこっちがクラスメート達から存在をあまり認識されていない(いなかった)というのは、以前谷川ニコ先生がプレイボーイのインタビューでも言及されていた事です。

作画 智子は、本当に誰の意識からも外れているんです。だから、クラスメイトから「あのコ、いつもひとりだよね」と気にしてもらうことすらないし、一方でばかにされることもない。

http://wpb.shueisha.co.jp/2013/01/13/16503/3/ – 週プレNEWS 『わたモテ』作者・谷川ニコが語る”非コミュの生きザマ” より

しかし今回のこのエピソードを境に、特に2年生に進級した喪39からは徐々にクラスメートや教師との絡みがあるシーンも増えてきました。状況はそれで良くなるどころか余計に悪化している様な気もしますが、もこっちにはめげずに頑張ってもらいたいと思います。

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他人の不幸を聞いて最高の笑顔を見せるもこっち

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単行本4巻96ページ目(喪33:モテないし正月を迎える)の1シーン。

正月で家に遊びにきたきーちゃんに気を使われ続けて逆に疲れてしまったもこっちは、三学期の初日から何やらやさぐれた雰囲気で、「あけましておめでとー」と挨拶を交わすクラスメートに、「何がおめでとーだ! 何もめでたくねーよ…」と心の中でツッコミを入れます。

そんな時、クラスの女子(岡田)から「おめでとー」と言われた男子(清田)が、「いや全然めでたくねーよ」と返答するのを聞いたもこっちは、その原因が清田君が正月に彼女にフラれたからだという事を知り、すかさず画像の通りの最高の笑顔を見せます。

「他人の不幸は蜜の味」とはいいますが、ここまで露骨に喜びが表情にでるのはさすがとしか言いようがありません。この最後のコマは4chanの人々のハートもとらえたようで、ある時期、他のアニメや漫画の画像と組み合わせたコラ画像がたくさん貼られていました。

札束で弟の顔をはたくもこっちとそんな姉にアームロックをかける智貴

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単行本4巻88ページ目~89ページ目(喪33:モテないし正月を迎える)の黒木姉弟のやり取り。

お正月、お年玉をたくさんもらったもこっちは、「前から一度やりたかった」と智貴の部屋に入り何も言わずに突然札束で弟の顔をはたきます。

これに対し智貴は椅子に座ったまますかさずもこっちの腕を取り、床にねじ伏せます。

もこっち: 「いだだだー!! やめてー!! 払うから!! 払うからー!!

いくらだ いくら欲しいんだ!!」

いつもに増してひどいやり取り(笑)。もこっちのゲスさもさることながら、智貴がもこっちの扱いに完全に慣れている様子に苦笑を禁じえません。

そういえば前にもアイアンクローをかましたり背中に蹴りを入れたりしてました。作品中ただ一人と言ってもよいツッコミ要員は本当に容赦がありませんね。

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クリスマス直前の冬の街で一人ぼっちのもこっち

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単行本4巻80ページ目~82ページ目(特別編2)の一連のシーン。

二学期の終業式の日、クラスの女子達(岡田と根元)が23日にクリスマス会を企画してクラスメート全員にプリントを配ります。

クリスマス会に興味をひかれながらも行くかどうか決めかねていたもこっちですが、プリントを見つけたお母さんにお小遣いをもらって行くことを決心し、もこっちなりの精一杯のおしゃれをして、お母さんの優しさを感じながら待ち合わせ場所にでかけます。

そうして待ち合わせ場所までやってきたもこっちですが、クラスメートになんと声をかけたら良いのか解らず、続々と集まって来て談笑をするクラスメート達の輪を遠巻きに眺めながら立ち尽くし、誰からも存在に気づいてもらえない事がショックだったのか、そのまま踵を返します。

その後はゲーセンや本屋で時間を潰し、帰宅したもこっちはお母さんから「楽しかった?」と聞かれて、「うん……まあまあ楽しかったよ」と答えます。

この一連の流れは実に見事というか、少ないセリフと静かな画面がとても情緒的でまるで映画の1シーンの様だなと少々大げさな事を考えてしまいました。個人的にはお母さんの優しさが胸を締め付けてつい自分の過去と重ねてしまいますね。

武器商人になるんだよね

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単行本4巻54ページ目(喪31モテないし中二病でも…)にあるゆうちゃんのセリフ。

冬休みに入り、この1年間何の成果も得られなかったもこっちは、またもや自分の現状を見つめなおして苦悩します。

一年間… 何してたんだ私は…

入学式の日に… いや夏休み中に… 二学期の最初に… 最悪一か月前に… もっと頑張っていれば…

駄目だ今さら過去を悔やんだところでどうしようもない!! (死にたくなるだけだ!) 新しい歴史を作ることはできるが… 歴史を変えることは不可能なんだ…

大切なのは過去を振り返ることじゃない 現在(いま)と未来(これから)だ

今からできることをやろう! まだ今年は終わってない!

…来年も同じようなことを言ってそうな予感がしますが、とにかく立ち直りの早さがもこっちの良いところでもありますね。そこでとりあえず宿題を片付けようとして進路希望調査票を見つけます。

もこっちの将来。個人的にはかなり興味のある話題ですが、前向きな気分になっているもこっちは他人の意見も参考にしようとゆうちゃんに電話をします。

ゆうちゃん: 「もこっちどうしたの? え? 進路? 決めてないよ

もこっちの学校ってもうそんなこと決めるの凄いね あっうん選択は文系だよ

あっあれだよね もこっちの将来の夢…

武器商人になるんだよね

~中略~

あの時のもこっち見て凄いなーって思ったんだよ

中学生の頃からあんなに具体的に将来の夢持ってる子いるんだって」

中二病ってレベルじゃない(笑)。ゆうちゃんもゆうちゃんで天然ってレベルじゃないですね。この作品にはバカしかいないのか!?(褒め言葉)

せっかく盛り上がったやる気に意外な形で水を注され、顔を真っ赤にして涙ぐむもこっちなのでした。

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